MOON STAGEを照らし出す、稲妻のようなフラッシュライトの中、熾烈にして華麗なメタルコアの精鋭・Crossfaithの登場！ 「幕張！ 限界まで遊んで帰れよ！」というKoie（Vo）のシャウトとともに、全員一丸のヘッドバンギングから“Monolith”の轟音世界へ！ 鍛え上げられた超硬質サウンドと電子音の衝突が、荘厳なる狂騒とでも言うべき音空間を生み出していく。そのまま“Jägerbomb”の爆走異世界へとオーディエンスを導いていくKoieの姿は、神々しいまでの力強さにあふれている。さらに「聞こえねえぞ！ もっと声くれ！」とフロアを煽り倒して“Omen”であたり一面シンガロングとクラップとダンスの海に変えてみせる。1音1音がブラックホールのようなヘヴィさを思わせるKazuki（G）／Hiroki（B）／Tatsuya（Dr）のサウンドと、Terufumi（Vision・Prog）の響かせる鮮烈なフレーズと、Koieの絶唱が一体となったアンサンブルは、それこそ生命力そのもののように、聴く者すべてを前へ先へと突き進ませるダイナミズムに満ちている。
「ポップスのシンガーからゴリゴリのロック・バンドまで集まってる中で、ここに集まってくれてるのは、今日いちばんタフなお客さん！」というKoieのコールに、うおおおおっという歓声が沸き上がる。いったんオーディエンス全員を座らせた後、「俺の3カウントで跳んでくれ！ 幕張メッセ揺らそうぜ！」とMOON STAGE一丸のハイジャンプへと誘い、そのエネルギーを“Blue”の爆発力へと繋げてみせる。「みんな、残ってる体力全部ここに置いてくつもりで盛り上がってくれ！ 俺も、終わった瞬間立たれへんくらいやるから！」と雪崩れ込んだのは“Stars Faded In Slow Motion”！ スラッシュ・ビートと爆風の如きサウンドの果てに壮絶な歓喜の地平に辿り着くようなこの曲が、来るべき2013年へ向けてさらに激しく燃え盛る彼らの真摯なる闘争心を象徴するように、どこまでも熱く鳴り渡った。（高橋智樹）
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