フットボール・アンセムかってくらいの♪ウォオオ~のコーラスとカナダ人ラッパー=ケイナーンのライムが光る“ストップ・フォー・ア・ミニット”の公式サイト先行試聴の時点で驚愕ものだったが、蓋を開けてみれば…
最近のエレファントカシマシは、青春の光景を歌うわけではない。登場するのは語りつくせぬ過去を抱え、茫漠とした未来を前にして立ち尽くす壮年の男。カップリング“赤き空よ!”を含む今回のシングルの主人公も例…
LCDサウンドシステムの集大成、いや、結論のようなアルバムである。このアルバムで最後にしたいとジェームス・マーフィーが言うのも納得できる、「結び」の一枚である。2000年代、ダンス・ロックと呼ばれるものが…
デジタル時代の申し子……とコピーをつけたくなるシンガーは今世紀に入ってからもうカウントし切れないくらい登場したわけだが、22歳にして「史上No.1デジタル・シングル・セールス」を記録したというこのケシャは…
正確に言うとこの作品はUKでは09年9月にリリースなので前作『マス&イングリッシュ』から2年ぶりの作品。これまでのようにUKダンス・ミュージック・カルチャーをベースにした強烈なイギリスらしさを打ち出しつつ、…
現在フェイス・ノー・モアの再結成ツアーで世界中を興奮させているマイク・パットンだが(日本には来ないんですかね……泣)、そんな中ひさびさにソロ名義でアルバムを発表する。『モンド・カーネ』と題された本作…
ブルックリンってもともとこういうものだったんだよな、とふと思い出させるマット&キムの最新作『グランド』。本国では今年はじめにリリースされているこのセカンドは、最近では珍しくない「まさかのインディ大逆…
“ピンクローター”は、素晴らしい歌だ。素晴らしい曲とか、素晴らしいメロディというより、素晴らしい歌というのが相応しい。たぶん、これを奥田民生や宮本浩次や桜井和寿が歌っても、いい歌だろう。でも、峯田和…
ポーティスヘッドのジェフ・バーロウが見初めたブリストルのデュオ。昨年、彼が主宰するINVADAからリリースされたデビュー・アルバムが、世界展開も視野にドミノ傘下のレーベルから再発される運びとなった。ジェフ…
この5月に来日するトータスの日本独自企画盤。1~2曲目は完全未発表ナンバー、3曲目は既に入手困難な限定生産の12インチに入っていたリミックス、そして4曲目は海外でのデジタル配信用ボーナス・トラックと、いず…
僕は原則的に、サンプリング音楽はバンド音楽よりも高度なポップ・ミュージック形式だと思い込んでいる人間だ。それはサンプリング音楽がバンド音楽よりも後の時代にしか生まれ得なかったもので、何らかのカウンタ…
昨年12月に行われた武道館ライブの映像。この時点でデビューからまだ3年足らず、アルバムは2枚しか出ていない。それなのにこの充実感は凄い。全20曲中半分近くは、特にSuperflyを追いかけているわけでもない一般の…
アニメ『NARUTO -ナルト- 疾風伝』のエンディング・テーマ曲としてもオンエアされているオレスカのニュー・シングル。表題曲“自転車”の作曲は、いかすとプロデューサーを務めた堂島孝平の共作によるもので、静か…
「現代に蘇る『VU×ジザメリ』/ダークで甘く、知的にロックンロールを鳴らす」というコピー。そして黒で決めた男女のアー写が飾る資料を見て、即座に連想したのはキルズ。あるいはレヴォネッツとか。けれど実際に…
08年フジ・ロックでの初来日においては、ほとんど予備知識を持たなかった僕のようなオーディエンスまで熱狂の渦へと叩き込み、その年のフジ・ベスト・アクトの呼び声も高かったゴーゴル・ボルデロ。昨年のサマソニ…
デビューから10年の軌跡をまとめたベスト盤。全曲を通して息を呑むような緊張感が持続する。鬼束ちひろの特異な歌世界に触れるには最適な一枚だ。 彼女の音楽には、二つの相反する面が同居している。一つは聴き手…
映画『アイアンマン』の続編のサントラであると同時に、全曲AC/DC三昧というハイ・ボルテージすぎるコンピレーション盤。75年から08年までの10枚のアルバムから計15曲が収録され、おなじみの名曲の数々にレア曲の…
2010年、ハーバートは本人名義で3部作のアルバム・リリースを予定しており、本作はその第一弾である。本作のテーマは、彼が全ての作曲、楽器演奏、録音、プロデュースを行うという試みで、全編に亙ってボーカルが…
加工力、アレンジ力、プレゼン力が問われたUKエレ・ポップ女子勢が落ち着きを見せる一方で、素材力と言うかよりプリミティブな才能の輝きが前に来ているという意味でフローレンス・アンド・ザ・マシーンの後継者の…
シンズのジェームス・マーサーと、デンジャー・マウスことブライアン・バートンが組んだスペシャル・ユニットの初作品。シンズもナールズ・バークレイも大好きな身としては心待ちにしていたアルバムだ。すでにベッ…
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