人として女性としての幸せを得たことで、アーティストとしてどうありたいかが明確になったのだろう。例えば母性がそのまま歌になるタイプの女性シンガーもいるが、木村カエラはそうでなくオンとオフをセパレートす…
インディ・ポップにおいてフィル・スペクター/60sガール・グループというのは合言葉のひとつであり続けてきたが、このカルツはそのサウンドを軸としつつも非常に今らしいリアリティを備えたバンド。女子ヴォーカ…
初めはもっと「引用型」のバンドだと思っていた。インディーズ時代の作品を初めて聴いた時、彼らのロック偏差値の高さに驚いたのは事実だけど、一方で、このMAN WITH A MISSION(以下、MWAM)は、その多様な引き出…
数年前に海外でのコンサートを休止すると発表したブロンディ。新作はもう期待できないのかな、とか勝手に思っていたので、本作は嬉しい知らせだった。もっとも、2008年には『恋の平行線』のリリース30周年を祝う大…
《十年先、灯す明かりのために oh baby/いま明日へとむかうの/あなたにも来て欲しい/Come a.live》。タイトル曲の最後のセンテンスを、YUIはそう結んでいる。間違いなく、2011年にしか生まれない歌である。「al…
ポップ・パンク界のアニキニュー・ファウンド・グローリー、実に7枚目のアルバムである。10年以上前、エモ/パンク・シーンの勢いに乗ってマイアミから登場し、アグレッシヴなギター・ワーク、クリーンで突き抜け…
スクービードゥーと言えばソウルフルなロックンロール、と相場が決まっているのだが、そのレールに乗って突っ走るだけじゃねえぞ、という心意気がこの新作には溢れている。 前作『何度も恋をする』で、少しそれ…
バンドの20年を綴った映画『パール・ジャム20』のサントラ盤で、レアなライヴ音源や未発表デモ曲など全29曲を収録した2枚組。ここまで書くのに「!」を入れるのを何度も我慢したくらい豪華な内容だが、過去20年の…
メンバー全員がすべての退路を断ってステージに立っている。だから後を振り返らない。脇目を振らない。アイコンタクトも必要ない。迷わずまっすぐ突き進むのみ。それを今のONE OK ROCKほど完遂しているバンドはい…
全8曲中、7曲の歌に《僕》と《君》が登場するのだが、《君》の存在があまりにも透明すぎる。《君》は、腕に傷を作ったり、泣きわめいたり、死んだりするのだが、その《君》が、果たして何者であるのか、断片すらも…
マルーン5の最新作『ハンズ・オール・オーヴァー』は彼らの過去作と比較するとよりバンド志向の強い野心作だったわけだが、そうであってもなおメインストリームど真ん中を占拠するポップ魂は揺るがないという、彼…
デビューからまだ5年かそこらのはずなのだが、それこそ太古の昔から風となって荒野を吹き抜けていたように耳と身体と心に染み入るヴォーカリゼーション。フォークやブルースをカラッカラに天日干ししたような音楽…
00年代以降も正統派ハード・ロックを現代に受け継ぐ若手バンドは数多く生まれているが、その中でジ・アンサーは自らの実力を証明しながら着実に成長してきた。3作目となる新作では、北アイルランド出身の彼らが数…
新曲は、キラキラしたシンセに彩られた80年代アイドル歌謡のようなポップス。この曲では、何度も映像化されてきたSFの古典『時をかける少女』にヒントを得たらしき時間を止めるという発想を中心にしつつ、エスパー…
リップの、これまでのシングル作品を中心に編集されたPV集DVD。つまり選曲はタイトルどおりベスト盤的な名曲揃いだし、ヒップ・ホップとして革新的なグルーヴの数々を生み出してきたリップなので、実はメンバー個…
聴き進むうちにどんどんニヤけてくる。自分らの音楽細胞、血液成分を分析しまくり、より心地よく編み直した音がぎっしり詰まったウィルコ2年ぶり通算8枚目は、新たに設立した自らのレーベルdBpmからのリリースだ。…
正式なソロ・デビューアルバムから1年強、間にSAKEROCKの新作を挟みながら、星野源のニューアルバムが届いた。かつて自身の歌声に不思議なほどの強いコンプレックスを抱いていた彼だが、ソロ・デビュー後に寄せら…
結成15年、メジャーデビュー10年の記念盤。彼らはこれまでシングルのカップリングで「second line」というセルフ・カヴァーのシリーズを発表してきた。それら7曲と新たにアコースティックにアレンジし直した曲群を…
4年ぶりとなるビョークの新作だが、単に音源をリリースするのとは次元の違う壮大なプロジェクトになっている。ウェブサイトがあり、アプリがあり、アルバム制作からライヴまでを追ったドキュメンタリーの制作があ…
『ザ・キング・オブ・リムス』とは、このリミックス集まで含めて一枚の「作品」と呼べるようなアルバムだったのかもしれない。もしくは一枚にまとまらない「状態」そのものを彼らは『ザ・キング・オブ・リムス』と…
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