10-FEETが10-FEETのまま最強になった6thアルバム。とにかく剥き出しなのだ。溢れ出す衝動も、変わらぬ(れぬ?)繊細さも、かと思えばファットになったサウンドも、それでいて歌詞に《ウンコ漏らすし》なんて書く(!…
今年にリリースされた2枚のシングル『青』と『赤』は静脈と動脈。そして、アルバムの前半7曲は赤サイド=左心室で、後半7曲は青サイド=右心室。その中心に位置するのがM8“心臓”。非常にコンセプチュアルに…
海外では「いたよね、00年代初頭を飾った一発屋」として歴史の片隅に追いやられているアンドリュー兄。しかし彼のとことんハイ・エナジーな音楽と伝道師キャラは一部に熱烈な支持者を集めているし、リー・ペリーの…
デビュー作が出たばかりで無名に等しかった02年、アストロホールで初来日公演を行なって以降は、フェスを含む二度の来日が決定するもキャンセル。ちょうどスクリーモやポスト・ハードコア全盛。フィンチに限らず勢…
去年のスプリングルーヴでも大人気を誇ったショーン・キングストン。ベン・E・キングの“スタンド・バイ・ミー”をネタに使った大ヒット曲“ビューティフル・ガールズ”では“♪スイサ〜イダル!”という例のコー…
なかなか日本でライブが観られないのがもどかしいザ・ユーズドが、2年ぶり4作目となる新作をリリース。過去の全3作を手掛けたジョン・フェルドマンから巣立つようにして、彼らは今作で新たにマット・スクワイア…
今年でデビュー10周年。デビュー時にインタビューしたりその動向を間近で見ていた者として感慨深いものがあるが、正直、「まさかなあ」というのが偽らざる本音だろうか。ここまで大物になるなんて、いやそもそも彼…
サマソニ登場も記憶に新しいBLG。10代かと思ってたらもう全員20代だし、驚くほど若いわけではないのだが、すっげー若いイメージがあるのはなぜ? ぶっ飛ぶほどに歌詞が純粋だというのもあるけど、たとえばカント…
ソロ前作は、聴く人によっては結構ハードなエクスペリメンタル・ノイズがしばし展開した後、やがて不思議な穏やかさを感じさせる世界が広がっていく、そんな内容だった。あれから実に7年ぶりとなる本作では、なん…
rockin'on 2009年9月号のレビューで紹介したクリスタル・スティルツとも近しい間柄のNYのガールズ・トリオ。最近のいわゆるシューゲイザー周りのサウンドを鳴らすバンドで、サーフロックや60Sガールズ・ポップ…
「ジョニー・マー入りました」と居酒屋で追加のつまみを注文したみたいな軽さで伝わったクリブスからの「お知らせ」。不安に思った人もいたはずだ。クリブスといえば3兄弟の絶妙なコンビネーションである。いかに…
優れたロック・バンドは、聴き手をスカッとさせる。それがたとえ破れかぶれで、闇を志向するような音楽であっても――髭(HiGE)のパフォーマンスに触れると、そんなことを改めて考えたりする。髭(HiGE)の音楽に…
ついさっきサマーソニックのステージでも彼らのアクトを観てきたばかりなのだが、その全身が痺れてきそうな重低音と波動が、観ているだけでもビビッドに蘇ってきそうなライブDVD。しかし、その「蘇ってくる」のト…
聴く程に大好きになる越智志帆の歌声。シングルでもキャアキャア興奮させられていたのだが、この2ndアルバムで全13曲を一気に聴くというのは、ヤバい体験だった。ちょっと詳しい人ならば、Superflyの音楽性の基盤…
壮麗なストリングス・サウンドで幕を開けるゆずのニュー・シングル。表題曲の北川曲は、そのバックの大らかなメロディとは裏腹な、言葉数の多いクリスピーなボーカル・ワークでドライブしてゆくのが印象的だ。《誰…
ブルックリンがもてはやされる以前からかの地で歪んだ爆音をかっ飛ばし、異彩を放ってきたノイズ・ロックの10年選手オネイダ。作品が出るたびチェックせずにいられないのは、70年代(メタル、プログレ)を独自に消…
ピコピコとポップなシンセをかき鳴らしていたバンドたちが、いつのまにか鳴りをひそめ、世の無常――それも超ハイスピードな――を思う現在。07年にエピタフからデビューしたフェアウェルも、そういったバンドの一…
メインストリームにアンダーグラウンドを持ち込んだ最近の成功例としてレディ・ガガがいるが、このレッツ・ゴー・トゥ・ウォーも、時代の変化を感じさせる。いや、もちろん、アングラ的なことをやってメインストリ…
いきなりのけぞるくらいポップなギター・サウンドと力強いメロディが降り注ぐ、ブレンダン・ベンソン待望の4年ぶりのソロ作完成! ご存知ジャック・ホワイトとのプロジェクト、ラカンターズを終えた彼だが、その…
まるで、ヤン・シュヴァンクマイエルの手によるシュールな映像作品にも似た、現実と幻想とをモンタージュした不可思議な世界観は、ここでも変わらず存在している。音に取り囲まれた瞬間に、足元がぐらついて天地が…
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