ニュー・レイヴ真っ盛りのときにはジャスティス、デジタリズム、シミアン・モバイル・ディスコという感じだったのだが、実際はそうではなかった。世代もキャリアも違うわけで、彼らをその文脈に入れること自体無理…
1曲の呪縛って恐ろしいな、と思う。特にロックンロールという伝統芸能の定型に当てはめやすいサウンド・フォーマットにおいては、例えば “アー・ユー・ゴナ・ビー・マイ・ガール”みたいなキラー・チューンは、…
アークティック・モンキーズの本質がはっきりと露わになったアルバムだ。ではアークティック・モンキーズの本質とは何か。それはロック・バンドであるということだ。アークティック・モンキーズはロックンロール・…
美しいメロディと透明感の高いギター・サウンドにラップをフィーチャーしたシングル“koi”に続き、2ndシングル“ame〜rain song〜”では、やわらかな雨音をギターに託したバラードを披露したSPANK PAGE。物思い…
今年2月に行われたSalyuの武道館公演は凄まじかった。彼女がポップ・アーティストとして覚醒した瞬間だった。恐らくイメージ通りの身のこなしと歌声、たとえ一点を見つめていたとしても会場にいる全ての人を感じ…
「お客さんを巻き込んで楽しめるものを作りたかった」。2ndアルバム『SHY!!』の取材時、竹電の5人は口々にそう語っていた。昨年の初のフェス参戦、ワンマンの成功――やりたいことやりたい放題の変態的プロフェ…
米オレゴン州出身の3ピース・パンク・バンド、ブロードウェイ・コールズが2作目の新作で日本デビュー。07年に出したセルフタイトルのファーストは、グリーン・デイのビリーが設立したレーベルAdeline Recordsか…
“スマッシュ・ライズ”、“ウィ・ウィル・ウォーク”の冒頭2曲で「呪術としてのレゲエ」「高揚感のフェーン現象としてのレゲエ」を同時再生的に提示するクールな手腕。シングル曲“ワン・デイ”で展開する、細波…
rockin'on9月号のヘッドラインでもお伝えしているように、KOLは英O2アリーナを超満員にしてしまうバンドである。英国では前作『ビコーズ・オブ・ザ・タイムス』で既にブレイクし、本作も国内だけで200万枚に迫…
今春、スペアザのアルバムツアーのファイナルは、彼らにとって初の野音であった。そのときのステージをDVD2枚に収めた映像作品。以前からリリースに積極的なバンドなので意外な気がしたが、単独の映像作品として…
ガールズボーカルバンドは多けれど、女性の可愛らしさだけではなく、核にある怖いほどの強さを体現しているバンドはそうそういない。そしてUPLIFT SPICEは、その代表格である。紅一点ボーカル千織が、キュートなル…
秋田県在住のニューカマー、鴉(からす)。ビジュアル系か?と一瞬思わせるバンド名とは裏腹に、朴訥なたたずまいの3人が骨太なリフとリズム、そして感情をギリギリまで振り絞るボーカルを心のど真ん中に叩きつけ…
欲望と妄想のあらん限りを濃縮パッキングした、危険なほどビンビンに充血したCKB最新アルバム。とにかくほとばしって止まらない女性賛美を託した冒頭の“VIVA女性”から、ノンストップで展開されるクレイジーな「…
彼らの楽曲の作風は、大きく分けると、「ラウドなロック」「アッパーなダンス・チューン」「洗練されたエレクトリック・サウンド」「国籍不明の摩訶不思議テイスト」「人を喰いまくった言語感覚の大放出」「感動的…
新ドラマー鈴木浩之を迎えて制作された、2年半ぶり5枚目のアルバム。5月のシェルターでの新メンバーお披露目ライブで、木下理樹は何度も「今日が始まりだと思ってる」と感慨深げに口にしていた。新作は、まさに…
昨年は結成20周年を迎えて、ベスト盤などをリリースしたイースタンが、約1年9ヶ月となるオリジナル・アルバムを完成させた。前作『地球の裏から風が吹く』では、レコード会社の移籍に伴い、最後のアルバムになる…
“神々LOOKS YOU”は映画主題歌、“BREEEEZE GIRL ”はCMソングと、今年は広くお茶の間レベルにその名を轟かせているベボベ。09年第4弾のこのニュー・シングルもまた、既にアニメのオープニングテーマとしてオ…
些末な話に思えるかもしれないけれど、今度のストレイテナーのシングルには両A面2曲のインストゥルメンタル・バージョンが収録されている。これまでの彼らのヒストリーを振り返ってみても、そんなシングルの収録…
フレンチ・エレクトロの最終兵器と呼ばれるユクセックのデビューアルバム。日本盤がサマソニ来日にギリギリ間に合って良かった。既にDJイベントで初来日は果たしているが、フェス規模の大舞台でどういう働きを見…
最初、このタイトルにはどきっとさせられたが、「厳格な宗教教育を受けたことも、今は自分の一部だから」だというダイアン・バーチ。とくに若いアーティストにとって子供時代は痛みや闇の表現として表れることが多…
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