この新作EP『たましいの居場所』のジャケットには、タンポポの綿毛がデザインされている。『ハッピーエンドへの期待は』がバルーンアートの花だったことを考えれば、ある象徴的な変化がここには表れているのではな…
2019年に開催された、『だから僕は音楽を辞めた』と『エルマ』の2作をもとにしたコンセプトライブの再演として、今年3月に開催された「LIVE TOUR 2022『月光 再演』」。その映像化作品である。バンド演奏の肉体性…
通算11作目のシングルにして、1年4ヶ月ぶりという久方ぶりのCDリリース。先行して配信された“ちらばれ!サマーピーポー”は、「夏が嫌いというより夏に浮かれている連中が嫌い。坊主憎けりゃ袈裟まで憎いで結局全…
ゆずのブルースが描く「解なし」の重みと滋味 本誌4月号の巻頭インタビューでもふたりが話していた通り、「これまでの/いつもの正解」が雲散霧消した時代の真っ只中で、暗中模索している自分たち自身をアルバムの…
松隈ケンタ×JxSxKがリリックを手掛ける表題曲は、《しまったと感じなくなったら/今夜でさよならさ/もう会えないな》というBメロから、サビで《何年だってさまつから/僕は何年だって待つから/君しか見えない…
疎外感を抱くのは居場所がどこかにあると信じているからであり、絶望から逃れられないのは希望を捨てていないから――自分自身のことをそんな風に感じるリスナーがいるはずのアルバムだ。聖歌を思わせるハーモニー…
新曲は、投稿された「性愛」にまつわる体験談をクロスメディア的に展開するコンテンツ「純猥談」とのコラボによって生まれた一曲。「性愛」というモチーフを通して、コミュニケーションが「個」にもたらす絶望と希…
東京を拠点に活動する若き5ピースバンドのメジャーデビューアルバム。既に88risingにもフックアップされているというし、実際、YouTubeのコメント欄には日本国外からのコメントも多数見られるが、しかし、このCody…
心地よい音の響き、ビート、旋律に身を委ねる時間のかけがえのなさを本当によく知っているのが向井太一なのだと思う。アルバムタイトルが「解毒剤」を意味する『ANTIDOTE』であるのも、良質の音が持つかけがえのな…
ギターの響きを前面にフィーチャーした“ホームラン”や“サラブレッド”、エレクトロとバンドサウンドの高次元の邂逅が印象的な“死神”など、計6曲を収録したBBHFの新作EPのコンセプトは「生」。といっても、が…
コムアイが脱退し、二代目主演・歌唱として詩羽が加入して初めてのEP。ケンモチヒデフミが手掛ける詞曲はやはり非常にアナーキーでユーモラスで中毒性抜群。そんなトラックに物怖じせず、詩羽の歌は伸びやかかつし…
美しく切ない記憶を大切に仕舞い込んだ、Saori作詞の前作“Diary”とは打って変わり、“Habit”は一聴すればそれとわかるFukaseの痛烈なリリシズムが炸裂したメッセージソング。作曲はNakajin。蜷川実花による実写…
今回の新曲においても、タイトに構築された高速のダンスビートは健在、それどころか更にシャープに磨き込まれている。そして、相変わらず溢れ出る色気がすごい。また、2拍単位で細かく刻まれる鋭利なギターリフが…
1月配信の“ステレオジュブナイル”以来のシングル曲“風、花”は、ゆーまお作曲によるTVアニメ『ダンス・ダンス・ダンスール』エンディングテーマ曲。「キック4つ打ち&ハイハット裏拍」というダンスビートのフォ…
ミュージシャンに惹かれる理由を挙げるならば、「曲が好きだから」なのは当然だが、「生き方に憧れるから」も多くの人にとって大きい要素ではないだろうか。そんなことをこのEPを聴いて思った。ロックバンドとして…
ダブルタイアップの両A面シングルには、彼女のアーティストとしてのスタンスが色濃く反映された。“菫”はくるりの岸田繁とタッグを組み制作されたバラード。ピアノとバンドサウンドで穏やかに幕を開けると、中盤…
幼馴染のMC・RYO-ZとILMARI、そして最年少メンバーでありながらトラックメイカーとしてグループの屋台骨を支え続けてきたFUMIYAの新体制で、この4月から5ヶ月連続リリースという再始動スタートダッシュを繰り広げ…
壮大なストーリーを敷いて構築されたコンセプトアルバム『EYES』とは打って変わり、この最新作はWONKの音楽が生々しい息遣いをもって生活に溶け込んでゆくようなアルバムだ。穏やかさの中に新たな決意を迸らせるフ…
吉岡聖恵ソロ第2弾シングルにして、自身初のTVアニメオープニングテーマとなる“凸凹”は、かねてから親交の深い長屋晴子(緑黄色社会)の作詞作曲による楽曲。数奇な運命とそこに息づく無垢な感情を、アクロバテ…
デジタルシングルとしてリリースされた、『Perfake Perfect』以来1年4ヶ月ぶりとなる新曲“竜巻いて鮮脳”。バンド初期を彷彿とさせる漢字かな交じりのタイトル以上に、TK/345/ピエール中野が歌と音で斬り合いな…
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