東京少年倶楽部、永遠なんてないからこそロックを鳴らそう

東京少年倶楽部、永遠なんてないからこそロックを鳴らそう
『ROCKIN'ON JAPAN』最新号(2020年7月号)New Comerより

2017年7月、松本幸太朗(Vo・G)、三好空彌(B)、古俣駿斗(Dr)により京都で結成された東京少年倶楽部。『ファーストシングル』と『teen song』というシングル2作品を出したのち、2019年8月、バンド・アーティストのオーディション「RO JACK」で優勝し、ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019に出演した3ピースだが、2020年1月に紅一点・gyary(G・Key)が加入し、現在の4人体制へ。初の全国流通盤となる1stミニアルバム『空の作りかた』が6月17日にリリースされる。


『空の作りかた』は、《頭の中ウインカーは ずっと定まらないまま/退屈が嫌いで 人生の夏を見つけに出よう》(“flipper”)という、松本幸太朗の焦燥感がそのまま歌になったような宣言から始まる。

《どうにもならないこと出会う度 永遠は仮面被った幻覚だって気づくんだ》《明日が来ないことを知って 目を閉じる時その前になにを思うかな》(“flipper”)

「少年」は「永遠」なんて存在しないことも、「明日」が来ないこともとっくに気づいている。だからこそ「退屈」を突破して、「人生の夏」を見つけるんだという意志を、歪んだギターが貫く衝動炸裂のバンドアンサンブルに乗せるのだ。


どしゃめしゃのアンサンブルが疾走する“lollin’ lollin’”。突然の恋心からもやもやと妄想が広がるミドルテンポの“ぼくはかいじゅう”。つんのめった歌が《stand by me 体がちぎれてしまうほどの速さをいつも探してる/stand by me 壊れてしまう前に言葉の銃弾が届かない場所へ この羽で向かうんだ》とぶっぱなす“stand by me”。ふわっとした音像の中、《最近部屋が狭く感じるようになったのは/膨らみ続けてる未来と上手くならないギターのせいだ》とギリギリの夢想をする“西武新宿駅、改札を出て左”。ラストのシンフォニックロック“1998”では松本のロックの源が歌われる。東京少年倶楽部の始まりと今と未来が詰まった、瑞々しくささくれ立った6曲だ。(小松香里)


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