【JAPAN最新号】「俺達はきっと飛ぶことができる」――millennium paradeが、“Fly with me”で描く世界・闘争・未来とは何なのか?

【JAPAN最新号】「俺達はきっと飛ぶことができる」――millennium paradeが、“Fly with me”で描く世界・闘争・未来とは何なのか?
現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』7月号にmillennium paradeのロングレビューを掲載!

「俺達はきっと飛ぶことができる」――“Fly with me”が描く世界・闘争・未来とは何なのか?

文=小川智宏


4月23日にNetflixで全世界同時配信された神山健治・荒牧伸志両監督によるアニメ作品『攻殻機動隊 SAC_2045』。世界的経済危機とそれが引き金となって勃発した戦争状態というシチュエーション、大国間の謀略が渦巻くストーリー、そして現代社会が色濃く反映されたテーマ、それらを背景に描かれる「公安9課」のメンバーのダイナミックな活躍……『攻殻』らしさを受け継ぎながらも、世界的プラットフォームの看板作品ということもあってより明快でポップな作風となっているように見える今作のオープニングで流れるのが、5月13日にシングルリリースされたmillennium paradeの“Fly with me”だ(草薙素子の素体が形成されていくオープニングムービーも美しい)。

楽曲だけでも十分にエキサイティングだったが、こうして作品とひとつになることで改めて見えてくるものもある。
『攻殻』のサイバーパンクな未来観とmillennium paradeがこれまで音楽によって描き出してきた世界観、相互が作用することで両者がより彩度を上げるような、あるいは楽曲のシリアスさとエモーションがフル3DCGで描かれる物語にリアリティを与え、他方、『攻殻』のもつ豊かなキャラクター性や長い歴史をかけて積み上げられてきた世界の奥行きが楽曲のストーリーと世界観に説得力と強度をもたらしているような。
つまり月並みな言葉でいうなら「幸福なコラボレーション」ということになるのだが、というよりもこのコラボは、millennium paradeというプロジェクトがもつポップミュージックの普遍性と同時代性をついに明らかにするものなのではないかという気がしている。(以下、本誌記事に続く)

(『ROCKIN'ON JAPAN』2020年7月号より抜粋)


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【JAPAN最新号】「俺達はきっと飛ぶことができる」――millennium paradeが、“Fly with me”で描く世界・闘争・未来とは何なのか? - 『ROCKIN'ON JAPAN』2020年7月号『ROCKIN'ON JAPAN』2020年7月号
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