【JAPAN最新号】SEKAI NO OWARI、ようこそ、「100年前」の現在へ――時代に向き合い、人間を見つめ、そして生まれた奇跡の「テーマパーク」ツアー『Du Gara Di Du』。東京ドームで4人が見たもの、そのすべてを解き明かすロングレポート!

現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』12月号にSEKAI NO OWARI『Du Gara Di Du』のロングレポートを掲載!

ようこそ、「100年前」の現在へ――
時代に向き合い、人間を見つめ、そして生まれた奇跡の「テーマパーク」ツアー『Du Gara Di Du』。
東京ドームで4人が見たもの、そのすべてを解き明かすロングレポート!

文=小川智宏 撮影=横山マサト


東京ドームの回転ドアをくぐり、スタンドに続く階段を下りていくと、目の前に巨大なセットが出現する。聳え立つお城に観覧車にローラーコースターにメリーゴーラウンド、まさに「遊園地」がそこに建っている。ドームには何度も来たことがあるが、入場、じゃなかった、「入園」した瞬間に別世界に連れてこられたような感覚は、さすがこのバンドである。SEKAI NO OWARI DOME TOUR 2022「Du Gara Di Du」、東京公演2日目。始まった瞬間から目と耳を釘づけにされ、表現される世界観にどっぷりと浸り、夢のような非日常を満喫できる――という意味でまさに「遊園地」的な極上のエンターテインメントだった。だが、終わってみればこのライブはそれだけでは済まない深さとヤバさを持ったものでもあったことがはっきりとわかる。あの曲もこの曲も、「Du Gara Di Du」という装置を通過することでまったく違う意味を感じさせる。そう思わせること、つまりセカオワがセカオワを解体し、より大きな物語として紡ぎ直すこと。これはそんな目論見を具現化したツアーだったのだと、今あらためて思う。

暗転したドームにサーチライトが煌めき、どこか懐かしい映画のオープニングのようなオーケストラの音が響く。そして登場したのはナビゲーター役を務める奇抜な色の虎、ガルルだ。「やあみんな、ようこそ、2022年へ!」。そう、僕らは遥か未来、2122年の住人。ここは「2022年の世界を楽しむ」というテーマパークなのだ。鐘の音が聞こえてきて「音楽ショー」が始まる。「100年前に流れていたのは、そう、こんな曲だったんだ」――そうして鳴り響いたのは“RPG”のあのイントロだ。(以下、本誌記事に続く)

(『ROCKIN'ON JAPAN』2022年12月号より抜粋)



『ROCKIN’ON JAPAN』2022年12月号