anoが音楽表現を求め続けるのはなぜなのか?
彼女の歌は現代の「生きづらさ」の本質を突く
インタビュー=杉浦美恵 撮影=小財美香子
モデル、タレント、俳優とマルチに活躍し、多くの注目を集めるあの。彼女はano名義のソロアーティストとして音楽活動を続けている。自作曲もリリースし、そこでは独自の死生観やネガティブな感情もストレートに綴られ、日々感じている生きづらさ、息苦しさが躊躇なく吐き出されている。ではanoの背負う生きづらさの正体とはなんなのか。その答えが最新曲“普変”に示されていると思う。尾崎世界観(クリープハイプ/Vo・G)の手による提供曲が、まさにanoが抱える生きづらさの本質を突く。そしてanoの歌は、彼女と同じように生きづらさを抱える人たちにとって「救い」となるはずだ。今、anoの表現活動の大きな柱は間違いなく音楽にある。TVアニメ『チェンソーマン』のエンディング曲“ちゅ、多様性。”の公開も非常に楽しみ。そしてソロと並行してI’sではギターボーカルとしてバンドのフロントに立ち活動を続ける。anoが音楽での表現を求めたのはなぜだったのだろう。初インタビューで迫る。(杉浦美恵)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2022年12月号より抜粋)