現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』7月号にマカロニえんぴつ・はっとりが登場!憧れるばっかりで、自分は憧れられないでいいと思ってた。でも最近は、憧れられてもいいのになと思ってきたりして
はっとり、ロックバンドの希望と使命を語る!
インタビュー=小川智宏 撮影=島津明
3月にリリースしたEP『wheel of life』もそうだったが、今のマカロニえんぴつが鳴らす音はどんどんシンプルに、ソリッドになってきている(はっとりによれば「時間がない」というのが大きな理由のようだが)。はっとりの書く歌詞も、どんなタイアップがついている曲でも自分自身に引き寄せ、「孤独」という彼自身の内側にあるテーマにまっすぐに向かっている。つまり、その曲作りはどんどん誠実さと鋭さを増し、しかもそれがテレビでどんどん流れるという幸福な状況が、今彼らに訪れているのである。4月に配信リリースされたドラマ『波よ聞いてくれ』の主題歌“愛の波”、朝の情報番組『DayDay.』のテーマソング“ペパーミント”、そして『天才てれびくん』のテーマソングとして提供した“ネクタリン”。どの曲も、それぞれベクトルは違えど、マカロニえんぴつらしさ、はっとりらしさにまっすぐに向かっていて、アイデアフルなアレンジで遊ぶこれまでのマカロニえんぴつとは違うモードが、そこには表れている感じがする。
ユニコーンをはじめ先達に憧れてここまで突っ走ってきたマカロニえんぴつだが、今や彼ら自身が後進の憧れの対象になりつつある。本人たちにそんなつもりは毛頭ないだろうが、この時代にあってロックバンドという形がもつ意味を、今の彼らは一身に背負っていると、僕は思う。(小川智宏)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2023年7月号より抜粋)
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