現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』7月号にSaucy Dog「HALL TOUR 2023 “in your life”」の完全レポ&ツアー後スペシャルインタビューを掲載!聴いてくれてる人の人生に俺たちがいるっていうだけじゃなく、
俺たちの人生の中にももちろんリスナーの人たちがいて。
だから、お互いがお互いのことを思って、その日のライブを楽しめたらいいなって
バンドとリスナー、互いの人生が溶け合った、万感のホールツアー。
「HALL TOUR 2023 “in your life”」を完全レポ&ツアー後スペシャルインタビュー!
文・インタビュー=安田季那子 撮影=白石達也
1月13日、石原慎也(Vo・G)の地元である島根公演2デイズを皮切りに始まった、Saucy Dogのホールツアー。“シンデレラボーイ”のロングヒットの末のNHK『紅白歌合戦』出場という、申し分ない2022年を背にツアーを走り出した3人だが、せとゆいか(Dr・Cho)の身体の不調に伴い、5公演を終えたところで、その歩みを一旦止めることになった。ツアーを中断するという決断は誰より本人たちが苦悩したに違いないが、それが「今後もサウシーを楽しみながら続けていくため」の決断だったということは、本誌4月号の表紙巻頭インタビューでも、石原が丁寧に語ってくれた通りだ。
休止期間を経て、3月17日の神奈川県立県民ホール公演からツアーは再開。短いようでとても長かったこの期間、3人は、身体はもちろん心を休め、自分に向き合い、音楽に向き合い、Saucy Dogに向き合ってきたのだと思う。私は復帰の一夜を観る機会にも恵まれたが、その日彼らは、ことさらに「ただいま」を強調することはしなかった。普段に比べて少しばかりの緊張感は伝わってきたし、石原のMCからは、休止期間前後のあれこれに対する思いが滲み出た場面もあったけれど、この休止をドラマにするような素振りはそこにはなかった。それは彼ら自身がまだこの出来事を消化できていない――というか、ここからのツアーでもって答えを見出していく部分が大きかったから、なのかもしれない。でもそれ以上に、あくまで音楽で、3人のステージングで魅せてゆくのだという覚悟のようなものが、その佇まいには表れているような気がした。(以下、本誌記事に続く)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2023年7月号より抜粋)
ご購入はこちら
他ラインナップはこちら