6月29日、おいしくるメロンパンは9枚目のミニアルバム『antique』を引っ提げたツアーのファイナルの日比谷野外大音楽堂で、極めて重要なストーリーと肉体性を持つライブを繰り広げた。そしてアンコールの1曲目でTVアニメ『フードコートで、また明日。』のオープニングテーマとして人気の“未完成に瞬いて”を軽やかでアグレッシブなグルーヴで披露したあとに、10月1日に10枚目のミニアルバム『bouquet』をリリースすることと、彼らがトイズファクトリーからメジャーデビューすることを発表した。そして披露された新曲“群青逃避行”は、一作ごとに丁寧に意味のある一歩を刻み続けてきたおいしくるメロンパンの歴史の中でも圧倒的に大きな意味を持つ一曲だった。バンドの原点にある王道のオルタナロックで《最後の季節にしよう/片道分の呼吸で》という新鮮で揺るがぬ決意を打ち立てる。こっからは捨て身で行くぞっていう。改めてロックファンである自分を痺れさせるようなアルバムを作ってる
ロックで逃避行する変わらぬおいしくるメロンパンのままで、果てしない海をリスナーと共に泳いでいく新章のはじまりをナカシマ(Vo・G)のソロインタビューと野音レポートで紐解く。
インタビュー=古河晋 撮影=三森いこ
(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年9月号より抜粋)
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