超ストレートなハード曲とバラード曲『seeker / ワンルーム』を放つNovelbright。
どこまでも駆け抜ける、その行き先は?
両A面シングルの1曲目“seeker”は重厚で陰りのある、でも限りなく熱いロック。もう1曲の“ワンルーム”は悲しく切ないバラード。どちらも直球である。そして、曲からも演奏からも歌からも、かなりのパワーアップを感じる。コロナでライブもまだ完全な形ではできないこの状況が続く中ででも、Novelbrightはどんどん成長している。トントン拍子でデビューしてメジャーになったラッキーなバンドみたいに思われがちだが、めちゃくちゃ地道に一歩ずつ進みながら確実に鍛えられてスケールアップしていることが、楽曲を聴くとすぐにわかる。自分たちがロックシーンを引っ張っていく、バンドシーンを引っ張っていく、そんな日にたどり着くことを信じて疑わないひたむきさが、彼らの音楽からは滲み出している。
もうすでに大阪城ホールでのライブを大成功させた彼らだが、ここからさらに大きな会場でのライブやフェスに立つことで、その逞しさを見せつけていくことだろう。(山崎洋一郎)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2022年1月号より抜粋)