ポリフォニック・スプリーのメンバーとして、また、スフィアン・スティーヴンスのツアー・メンバーとして活躍してきたアニー・クラーク。2009年にセイント・ヴィンセント名義でデビューした彼女だが、本3作目で日…
世の中には「生と死」「正義と悪」「世界と僕」等々いろんな両極があるが、それらを丸ごと取り込んでゆくことで、SEKAI NO OWARIの音楽は成立している。だがそれはけっして、両極の断絶を歌っているわけではない。…
自分だけでなく、そういう人は意外と多いと思うが、『センシュアル・ワールド』と『レッド・シューズ』は、ずっとメロメロに夢中だったケイトへの気持ちがスーッと引いていったアルバムだったので、それを前作『デ…
1stシングルのたった2曲で、バンドのポテンシャルをこれほどガツンとぶち込んでくるとは。WHITE ASH、おそるべし。「RO69JACK2010」で優勝し、ミニアルバムをリリース。それに続くのが今作だ。“Paranoia”はWHITE…
椿屋四重奏の解散から一年たたないうちに、中田裕二がソロアルバムを完成させたことは、ある事実を教えてくれたと思う。彼は、純粋に、歌い続けることが必要な人なのだ。理想に近づけるように鍛錬し、見る人を夢幻…
U2にとっては画期的な転換点となった傑作91年の『アクトン・ベイビー』。『魂の叫び』まではポスト・パンク期以降のインディ・スピリットをどこまで拡大再生産し伝播させるかという途方もない聖戦に乗り出していた…
今年2月より震災を挟みながら行われた全国ツアー『Mr.Children Tour 2011 “SENSE”』から5月のさいたまスーパーアリーナ公演の模様を収録。監督は丹下紘希、そして最新鋭のHDカメラ35台を投入して撮影された今作…
今作を聴いてしまった後では、ブライアン・ウィルソン自身が04年にソロ名義で出した『スマイル』すら牧歌的な追憶アルバムに聴こえてしまうほどだ。いや、あれは『スマイル』が青春の輝きに満ちたポップ・アルバム…
これがデビュー・アルバムになるミネソタ生まれの女性シンガー・ソングライター。12月には来日公演も決定と注目の高さが窺えるが、それも本作を聴けば頷ける。全楽曲が共作曲となり、その相手もボブ・ディラン、バ…
ゆらゆら帝国解散から約1年半、坂本慎太郎の1stアルバムが届いた。一聴した印象は、ゆら帝のラストアルバム『空洞です』と似ている。激しさやドラマ性を排除した、曲線的で懐かしい音。夕暮れの空を漂うようなぬる…
世界で1000万枚を超えるセールスを上げた前作『ダーク・ホース』から3年、ニッケルバックの7作目の新作が到着。500万枚でも「終わり」と思われるという破格のビッグ・バンドになった彼らにとって、売れるものを作…
アイルランドからグラスゴーを経由して、良心的ギタポ・バンドからワールドワイドなポップ・アクトへと変貌を遂げたスノウ・パトロールだが、またも一段上がった観のあるメジャー4作目である。美メロのスノパトとい…
エレファントカシマシがデビューから2011年までに参加してきたフェス、イベントから選りすぐりのライヴが20本以上、そして初回から毎年参加し続けているROCK IN JAPAN FES.とCOUNTDOWN JAPANをメインに当時のエピ…
来年1月に行われる3回目のライヴが渋谷公会堂、という着実かつ急速な盛り上がりの渦中にいるamazarashi。青森県むつ市在住の秋田ひろむを中心としたバンド、というプロフィールには手がかりが少ないまま、楽曲が訴…
『メイン・ストリートのならず者』に続いて『女たち』のボックスのリリースを急遽発表したストーンズ。ファンとしてはまたもや出費を迫られるわけだが、更にとんでもないものが届いてしまった。1978年7月18日、ま…
軽やかなアコースティック・ギターのストロークに乗せて、さり気なく宮本浩次が歌い出す。《長い道を行く/古えの光 ムーンライト/手探りで何かを探す夢から覚めて》……音数を抑えた抜けのいいアレンジと隣の人…
そう、私たちはいつもこんな見たことのない新しいロックの音に興奮し続けるんだ! 斬新でかっこいい。でも、ある意味むちゃくちゃ変。スター性、ソングライティング、文学性、歌唱力どれをとっても群を抜いた才能…
のっけからキュイ~ンとエアギターでもキメたくなる熱いギター・リフが炸裂し、天に駆けのぼる爽快なメロディ&ハイトーンVoでノックアウトされ、スケール感たっぷりに広がるドラマ性の高い展開(もちろんユニゾン…
「前作『ロマンス・イズ・ボーリング』以降の加入/脱退/パート・チェンジを経て生み出した作品」といったバイアスを取っ払って聴いても、4作目となる今作でロス・キャンペシーノス!の音楽がより深化したことは…
たとえば武道館公演のようなひとつの達成を果たした時、バンドが現状維持よりも変化を望むのは当然のことだが、それはもちろん、変化が目的ではなくその先に待つ進化を目的とする。2枚同時リリースされた『CYPRESS…
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