ファースト・シングル“ナナナ”のビデオクリップがそのものずばりだったけれど、ジェラルド・ウェイという人は、ヒーローへの憧れをいまだ傷つけることなく大事に抱えている人なのだと思う。戦隊モノごっこをやる…
配信限定を含む、04年以降にリリースされた全てのシングル曲、そして5曲の新曲も加わったコンピレーション2枚組。04年の『SINGLE COLLECTION VOL.1』が、日本のポップ・ミュージックにおけるビッグバンそのものを…
昨年初頭ぐらいから話題になっていたバンドで、ピザ・オブ・デス関連のイベントを始め、海外でも積極的にライブ・サーキットを重ね、満を持してのアルバム・デビューとなった。 音楽的にはメタル寄りのメタル・コ…
南部でもとりわけユニークなインディ・シーンを抱えるアセンズ出身(現在はブルックリンに移住)のマセラティ。前々作からは、先ごろ亡くなった元!!!のジェリー・フュークスも参加しており、今作には最後のプレイ…
ヘンテコなリズムを叩きながらドラマーが歌っていたり、ファルセット交じりのボーカルの掛け合いがあったり、デコボコなのにダンサブルで、パンキッシュだけど愛嬌がたっぷり。キュー・アンド・ノット・ユーやブラ…
昨年春に「今後レコーディングする予定はない」という発言と共に活動休止に入った……はずのステレオラブの新作が到着した。各々休暇を取った後は各々別のプロジェクトに入ると言ってた彼らが、再び5人揃ってあっ…
待ってました! 2年4ヶ月ぶりにして初のフルアルバムとなるペリドッツの新作。相変わらず、怖ろしいほど才気走っている。狂気と正論が背中合わせになったシュールな詞の世界、澄み切った透明さとエロスが同居する…
まずは詞を読んで欲しい。《かなしみを明日に変えてゆく/いつだってそばにきみを見て時を刻むんだ/とんだ幻想だと/どこの誰が言った》。2番はこう続く。《どこまでも先を描いてゆく/いつだって夢を見て揺れて…
革命的に素晴らしいロックンロール・アルバムだ。普遍的なシングルナンバーから、珍しく女子目線の詞曲、かつてないハイトーンボイスに度肝を抜かれるヘヴィロックの咆哮など、多彩ながらどの曲もキャッチーな訴求…
世界中で、これまでも、そしてこれからも売れ続けるロック・バンドと言えば、間違いなくビートルズとピンク・フロイドである。そのビートルズのリマスター作品に続けとばかりに(?)、久々のシド・バレット・アン…
向井秀徳とLEO今井による異色の新ユニット、Kimonos。初音源『Kimonos』には、細野晴臣の“Sports Men”のカバー、LEO今井のインディーズ時代の名曲“Tokyo Lights”の再録音、ふたりで作詞・作曲・編曲を手がけた…
今年デビュー15周年を迎えた平井堅の、カップリング・ベスト全33曲。『裏歌バカ』のタイトルこそが象徴的だが、1曲ずつ聴き返して思うのは、この人にはつくづく裏も表もないんだよなあ、ということ。つまり、いわ…
2年ぶり新作。完成寸前だったというアルバムに満足いかず、20曲を全部破棄して、一から作り直したという。だからアルバム・タイトルは「無」というわけだ。 破棄されたトラックは音楽的な方向性や単なるクオリテ…
乾いたメランコリィ、温かい孤独、そして掠れた艶。ジェイムス・ブラントの歌と歌声には、常にそんな矛盾を孕んだ二面性が備わっている。その矛盾を溶解して分かりやすくポップネスのみを掬い取ると、“ユア・ビュ…
キーンのティム・ライス=オクスリーと、彼らのツアー・メンバーでもあるジェス・クインのふたりによるプロジェクトがこのマウント・デソレーション。アイルランドのダブリンでしこたま酒を飲んだ夜に思いついたコ…
びっくりするほど、LOST IN TIMEらしく、そして長い夜が明けた様に開かれた一枚だ。 LOST IN TIMEのニューアルバム『ロスト アンド ファウンド』は、孤独も、迷いも、後悔も、傷つけた傷も傷つけられた傷も、全て…
“オートバイと皮ジャンとカレー”“ひらきっぱなし”といったソリッドの極みのような8ビート・パンク、“いきもののかん”のようなロックンロールももちろんだが、前作同様に全編モノラル&ダイレクトマスタリン…
年明けの武道館ライブも発表され、ここ日本でもその人気を確かなものにしているテイラー・スウィフト。ロック・ファンにとってはまだ身近な存在ではないと思うが、彼女が歌うのが子供だましのティーン・ポップだと思…
ライムスターの新曲が、早くも届けられる。表題曲“Walk This Way”は、BACHLOGICプロデュース。BL印の華々しいシンセ・サウンドのレイヤーが効いたトラックだ。外部プロデューサーを起用した作風は『マニフェスト…
もちろん世の中的には映画『ノルウェイの森』は大きな話題となるのだろうが、ジョニー・グリーンウッドが担当したサントラが何より楽しみだった。『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』での荒涼とした風景やセンシティ…
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