EveとPEOPLE 1のDeuのコラボ曲と聞いただけでもう超楽しみでしかなかったわけだが、せきあがった音源のイントロのシンベのグルーヴから吐き捨てるような「ラッタッタター! アーアーアー!」という雄叫びコーラスが始まった時点でいったん音を止めてガッツポーズせずにはいられないほどの画期的な一曲だったわけである。お互いの無意識下にあるもの、すごく潜在的なものがしっかり作品に出てて。
かつ、ふたりがすごく肩の力を抜いて、好きだと思うものができたってことが、すごく素晴らしいことだと思う
リアルとファンタジーの間をすり抜けて舞い上がるようなEveのグルーヴと、違和感や孤独を振り回しながら跳ね回るようなPEOPLE 1のグルーヴが、なぜか合体して一体化してまったく新たなグルーヴを生んでいるのがまず画期的だと思う。そして、Eveの歌がいつもよりもクールさを脱ぎ捨ててラフさがむき出しになっているのも新鮮。Deuの歌はPEOPLE 1の時とあまり変わらないかな。
結果として、今の2024年のリアルな気分にバチッとハマる超ハイパーなポップの名曲になった。
世界に対する違和感や孤独感を抱えたまま僕らはどこまでポップを生きれるか、そんなテーマを見失わないでいてくれる稀有なアーティストであるふたりに、出会いから深い話まで語り合ってもらった。(以下、本誌記事に続く)
インタビュー=山崎洋一郎
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年7月号より抜粋)
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