都度、妥協なき楽曲アレンジを追求して音源を制作してきた大森靖子なのだが、2017年2作目となる今回のアルバムはベーシックな弾き語りを中心に構成されている。自主リリース時代の作品から冒頭の新曲2曲(こちらは…
小沢健二とSEKAI NO OWARIがコラボレーションする。ほんの数年前までは思いよらなかったことが実現する2017年。今夏のフジロックで、グリーンステージのコーネリアスのライブの途中から、ホワイトステージの小沢健…
andropの配信限定シングルは、内澤崇仁(Vo・G)によるアコースティックギターの弾き語り曲で、とても美しくあたたかいミディアムバラード。“Tokei”というタイトル通り、いくつもの時を共に過ごした大切な人への…
現在はアイスランドを拠点に活動するオーストラリア出身のエレクトロニック・アーティスト。ブライアン・イーノやビョークとのコラボでも知られるかれのニュー・アルバムで、録音をスティーヴ・アルビニが担当。ア…
ある視点からでは超エリートと言うしかない兄弟姉妹トリオももうデビュー10年目。ファーストとの出会い、初来日インタビュー時の様子など今でもはっきりと覚えているが、そんな感傷的な気分は無用の素晴らしい2年…
トリッキーは2015年からベルリンに移り住んでいる。新しい土地では23時に寝て9時に起きる健康的な暮らしを送り、酒もやめて自身を見つめ直す日々をすごしたという。昨年には『スキルド・メカニクス』というアルバ…
何年かに一度生まれる「新たなアメリカン・クラシック」の名がふさわしい前作でブレイクを果たしたTWOD、名門アトランティックからの第一弾。本質的に宅録系で完璧主義(=テーム・インパラのケヴィン・パーカーと…
昨年末リリースしたトゥエンティ・ワン・パイロッツとのコラボEP『TOP×MM』では、TOPのパンキッシュなポップ性を活かす鉄壁さを見せながら、クセのあるバンド・グルーヴをも絶妙な塩梅で効かせてくるという、高い…
ケンドリック・ラマーの『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』での活躍で一般的なリスナーの間でも一躍人気を集めることになったカマシ・ワシントンの新作。すでに15年のソロ作品『ザ・エピック』でその格調高いがどこ…
女の子たちが本当に強い。もはやそんなことを言うこと自体がズレてるのかも知れないけど、アリアナやテイラーやフィフス・ハーモニーを見るにつけそう感じてしまう。今春のポップスプリング2017で4人体制の5Hを目…
『007 スペクター』主題歌の“ライティングズ・オン・ザ・ウォール”以来となる新録新曲である本作は、年内のリリースが噂されているサム・スミスのセカンド・アルバムからの先行シングルだ。ピアノとサムのボーカ…
ウルフ・アリス 『ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ』 9月29日発売 デビュー・アルバム『マイ・ラヴ・イズ・クール』の成功から得た自信、その後の2年間で培った体験や経験の中から得た柔軟な楽器の使用法や空間…
先日開催されたROCK IN JAPAN FESTIVAL2017で初披露され話題となっている、Czecho No RepublicとSKY-HIのコライト(共同制作)ソング。鮮やかでキュートな音色と、転がるようにめくるめく疾走感のある曲展開。そこ…
武道館で告知されていた映画『亜人』の主題歌であり、各地夏フェスでも披露されている“BLACK MEMORY”。突き飛ばすようなビートと耳を劈く鋭いギターリフ、メンバー一丸の《Get it up》という熱いコーラスで転が…
KANA-BOONはまだ20代の若手とは言え、すでに新人のフェーズを抜けシーンの主力たる立場だと言っていいだろう。その点で、前作『Origin』がバンドとしての初期衝動を振り返り、またサウンド面においても抜本的に構…
先行シングル“マシーン”の印象では、もっとはっちゃけてくるかと予想したら、その逆、本格派度が増している。彼らの音楽がシューゲイザーとは思わない。とすれば、素晴らしきドリーム・ポップ? XLから、00年代…
ザ・キラーズ 『ワンダフル・ワンダフル』 9月22日発売 ひどく乾き、ひび割れた黒炭のような大地に色鮮やかな貝殻がぽつんと置かれている。そんな本作のアルバム・ジャケットから連想するものがあるとすれば、ず…
「やればできる」とか「夢は叶う」なんて歌にはもう絶望しか感じない。そんな百も承知の嘘っぱちよりも、「やるだけやってもダメだった」と、「死ぬほど頑張ったのに勝てなかった」と、そういう歌が響く瞬間が人生…
すげえ。なんだこのテンション。レミオロメンの呪縛と反動のファーストソロアルバムがあって、それらからソングライターとして解き放たれたのは前作『日日是好日』で、あれも今聴き直しても相当いいアルバムだが、…
イントロ、曲構成、コード進行、ギターリフの作り方と音色、ベースのフレージングと音、キックとスネアの感じ、どこをとっても「今どきの若い子のギターバンド」の枠から一歩も出ていない。類型的、とすら言ってい…
rockinon.com(ロッキング・オン ドットコム)は、ロッキング・オンが提供する音楽ニュースサイトです。 rockinon.comでは、邦楽誌『ROCKIN'ON JAPAN』から、邦楽ディスク(CD/EP/DVD/ブルーレイ)の新譜レビューをお届けしています。