感情のコントロールが利かなくなったように掠れ、震えながらも昂っていくコナーのボーカルに圧倒された“アムステルダム”を筆頭に、ナッシング・バット・シーヴスのセカンドとなる本作は、2年前の前作にあった静…
ハリソン・ミルスとクレイトン・ナイトにより、シアトルで結成されたエレクトロポップ・デュオ=オデッザのニュー・アルバム。自ら立ち上げた新レーベルからのリリースだが、前作に引き続きニンジャ・チューン傘下…
良くないわけがない、がっかりさせられるはずがない、という圧倒的な信頼感がまずあり、聴くと「ほら、やっぱり!」ってことになるのは誰でしょう。と考えると、自分の中で長年第1位なのは、この人たちかもしれな…
ロンドン出身のドミニク・メイカーとカイ・カンポスによるユニットの4年ぶりの3作目。前作はダブステップ以降のエレクトロニック・ミュージックの画期となるような傑作だった。密室的な背徳感と、ライブ的な躍動感…
前作から4年、その間メンバーたちのさまざまなプロジェクトは活発だったもののザ・ナショナルはどこに、という感じだったが、この音が流れ出したとたんそんな空白感は吹き飛ぶ。それほど年月分の試行錯誤がしっか…
Plastic Treeがメジャーデビュー20周年を「樹念」してリリースするトリビュートアルバム。PELICAN FANCLUB、氣志團、清春、People In The Box、相川七瀬、緒方恵美、a crowd of rebellion、GOOD ON THE REEL、MUCC…
海洋汚染をテーマにしたドキュメンタリー映画『ザ・スモッグ・オブ・ザ・シー』のディレクションと並行して制作された、4年ぶり通算7枚目のアルバム。映画のテーマ曲“フラグメンツ”も収録されているが、重いテー…
ニール・ヤング 『ヒッチハイカー』 9月8日発売 1976年にレコーディングされたニール・ヤングの音源で構成されているのが今回の『ヒッチハイカー』の内容だが、ほとんどの曲がその後、音源に手を加えるかバンド…
彼らにとってデビュー20周年という世間一般な節目と、それに目配せをして音楽制作をすることはまったくもって意味を持たないと証明するような新作だ。もっと言えばベテラン「だから」とかベテラン「なのに」とか、…
とあるバンドが2007年3月24日に幕張メッセ公演を行った。その後、ライブDVD化された『ELEVEN FIRE CRACKERS TOUR 06-07〜AFTER PARTY』を観て衝撃を受けた彼らは、自分たちもいつかこの場所に立ちたいと誓う。そん…
クリブスは過去にポップとパンクの両軸を行ったり来たりしてきたバンドだ。前々作は彼ら史上最もハードな一作だったし、前作は完璧なギター・ポップ作だった。この規則性から予測できるように、スティーヴ・アルビ…
今年3月にリリースしたベストアルバ『メッセージボトル』で、結成から10年のバンド活動にひとつの区切りをつけたamazarashiが、ここから新たな歴史を刻んでゆくためのニューシングルが到着した。表題曲“空に歌え…
ライブ盤かというくらいエネルギーが生々しくほとばしり、イントロからそれぞれの音が獰猛な咆哮をあげる“ファンファーレ”で、幕を開けるミニアルバム『真ん中のこと』。今、ロックからパンク、ラウドシーンのバ…
10周年イヤーの真っ只中であり、日本武道館公演を目前に控えたBIGMAMAが放つ、初めてのベストアルバム。2枚組40曲入りというボリューム感だが、ここまで凝縮するにも、かなり熟考したのではないだろうか。「アグレ…
個人名義では4年ぶり。2年前に立ち上げたRCMRレーベルから、ようやくオリジナルアルバム登場である。だがライブ盤とかサンフジンズとかユニコーンとかいろいろあったのでブランク感はまったくないし、そもそもそう…
LCDサウンドシステム 『アメリカン・ドリーム』 9月1日発売 前作『ディス・イズ・ハプニング』をリリースした2010年以来となる今夏のフジロック出演で、ジェームス・マーフィーは相変わらずどこか居心地悪そうに…
約1年ぶりのシングル。2曲入りで、どちらも3分以下の収録時間。あわせて5分間にも満たない短さだ。 装飾を省き、贅肉を落とし、冗漫を削り、ムダな繰り返しや時間稼ぎや穴埋めのアイディアをすべて削ぎ落として、…
タイトル曲“draw (A) drow”は、凛として時雨のTKによる作曲/編曲/プロデュース。「凛として時雨の音」として多くのリスナーがイメージするであろう要素が満載されていて、大森靖子もその色に徹底的に染まるか…
デイヴ・グロール、ジョシュ・オム、サーストン・ムーアに加え、トレント・レズナーもまた、いまロックに何ができるか、自分は何をすべきか?について熟考したようだ。辿り着いた結論は大体同じで、ようするに「自…
3年ぶり通算9作目となる最新アルバム。その注目のトピックは、盟友デイヴ・フリッドマンが16年ぶりにプロデュースを担当していること。その前回にあたる3rd『ロック・アクション』は、バンド・アンサンブルのスト…
rockinon.com(ロッキング・オン ドットコム)は、ロッキング・オンが提供する音楽ニュースサイトです。 rockinon.comでは、邦楽誌『ROCKIN'ON JAPAN』から、邦楽ディスク(CD/EP/DVD/ブルーレイ)の新譜レビューをお届けしています。