生身の人間同士が思いを音に乗せてぶつけ合い、或いは思いを重ねるからこそ、ロックバンドは変化し続ける宿命を背負っている。本作は、[Alexandros]を知る人なら誰でも、少し複雑な心境を抱えたまま手に取らざるを…
英国アンビエント・ハウスの巨匠、アレックス・パターソン率いるジ・オーブの17枚目のアルバムである。前作までパートナーだったトーマス・フェルマンは今作には参加していないようだ。その代わり、前作『ノー・…
前作『シーズン・ハイ』から3年。一昨年にはEP『ラヴァー・チャンティング』もあったが、この間はフライング・ロータスやバッドバッドノットグッドとのコラボレーションが耳目を集めたリトル・ドラゴン。本作は通…
最近のヘヴィ・ローテ。これほどのアルバムを作ってくるとは、正直、思っていなかった。失礼しました! ノース・ロンドンの新鋭。3年ほど前から『Home Demo』と題したビジュアル・ミックステープを発表し、地元を…
昨年末に最新作『ヒル・クライマー』が邦盤化されたヴルフペック。ブーツィー・コリンズやジェームス・ギャドソンらレジェンドの寵愛を受け、日本でも大人気のLA発ミニマル・ファンク・バンドだが、この度サポー…
グライム/ヒップホップからインディ・ロックまで多彩なアクトを育み活況を呈し、現UK音楽のホット・スポットのひとつとして目の離せない近年の南ロンドン。そのネオ・ソウル~ジャズ・シーンをレペゼンするキー…
ビル・ウィザースのトリビュート・アルバム『リーン・オン・ミー』(2018年)をはさみ、オリジナル・アルバムとしては『ラヴ・イン・ア・タイム・オブ・マッドネス』(2017年)以来3年ぶりの新作。2013年の『ノー…
カニエやフランク・オーシャンもラブコールを送るキング・クルールことアーチー・マーシャル。南ロンドン発・ブリット・スクール卒のSSWだが、別名義でサウンドアート的な作品も発表する彼の才能はまさに異物その…
昨年8月、リアム・ギャラガーは『MTVアンプラグド』の収録を行った。ちなみに、オアシスも過去に一度だけアンプラグドに出演している。オアシスがセールス的最盛期にあった96年のことで、US市場で大きな影響力を…
冒頭の“スルー・ウォーター”から、音響効果の高さに驚かされる。その、深いリバーブによるくぐもったサウンドは、タイトルやアートワークの通りの「水中」を思わせる。登場時、10代ということもありずば抜けた…
ニュージャージー発のインディ・ロック・バンド、リアル・エステート。09年のデビュー以来、着実な活動で評価を築いてきた彼らだったが、そうしたなかトラブルに見舞われたのが4年前。結成メンバーの一人だったマ…
米アルバム・チャートで初登場1位を記録した、ロディ・リッチのデビュー作。ドクター・ドレー、ザ・ゲーム、ケンドリック・ラマーらを輩出したロサンゼルスのコンプトン出身で、ギャング集団クリップスに在籍歴も…
ここ数年、多くの才能あるラッパーたちが若くして(主にドラッグ絡みの理由で)死去するケースが続いている米国ヒップホップ界。中でも個人的に悲しかったのは、18年9月7日、白人ラッパーのマック・ミラーが26歳…
18年の『Tha Carter V』以来となる、リル・ウェインの新作。ウェインは古巣のキャッシュ・マネーと4年越しで対立が続き、すでに出来ていた『Tha Carter V』のリリースを拒み続けていたが、ウェインから起こしてい…
ホントに働き者、というかワーカホリックぶりが全開しているノエル・ギャラガーの最新EP。長期にわたるツアーからは離れたいとの発言もあったものの、絶対出来ない人だと思うが、それはさておき今回のEPも大充実…
スウェーデン出身のエレクトロ・デュオで、2014年発表のシングル曲“Runaway(U&I)”の大ヒットをきっかけとし、一気にブレイクを果たしたギャランティス。日本でもフジロックやULTRA JAPANへの出演を経て、18年に…
2016年に20年ぶりのオリジナル新作をリリースしたディジー・ミズ・リジーの復活第2弾『オルター・エコー』は、今の時代に挑戦的な内容となっている。全10曲の収録時間は約46分。後半を占めるのは5曲23分の組曲“…
アルバム『ANTI』以来のリリースとなる両A面シングル。“BELIEVING IN MYSELF”は、東京マラソンのレースディレクター・早野忠昭氏とHYDEの対談をきっかけに書き下ろされた、東京マラソン2020のイメージソングだ。…
ビクターに所属していた時期の曲を集めた作品が2種類(両作品とグッズ類を同梱したものを含めると3種類)リリースされる。『Best Selection Album of Victor Years』に関しては、シングルの表題曲を中心としつつ、…
茂木欣一(Dr)責任編集の、デビュー30周年記念ベストアルバム。スカパラがエイベックスに移籍した1998年以降の曲からセレクトされた3枚組。1枚目と2枚目はゲストを迎えての……いや、迎えずにメンバーがボーカル…
rockinon.com(ロッキング・オン ドットコム)は、ロッキング・オンが提供する音楽ニュースサイトです。 rockinon.comでは、邦楽誌『ROCKIN'ON JAPAN』から、邦楽ディスク(CD/EP/DVD/ブルーレイ)の新譜レビューをお届けしています。