おそらくモリッシーほどスミスという自身の過去のキャリアを愛しているアーティストはいない。そして、スミスというバンドを作り出した自分はどのようにして生み出されてきたのかということを、朗々と綴っていくの…
聴いているとひたすらニヤニヤしてしまう。とてもユニコーンだからだ。大変にユニコーンだからだ。すさまじくユニコーンだからだ。そしてそのユニコーンらしさが、「そうしようとした」結果ではなく、「ただそうな…
アップルズ・イン・ステレオやオリヴィア・トレマー・コントロールといったエレファント6近隣のお友達に囲まれて箱庭的なポップに嬉々と興じる……みたいなイメージは遥か昔。その動向を横目で眺めながらも彼らの…
気付いたら、メジャー進出から5年も経っていたビークルのベストアルバム。4枚のアルバムと、シングルにスプリット盤、カバーアルバムなども入れると、音源もかなりリリースしているのだ。お面もすっかり世の中に…
前作『光と影の都市』が全米チャート初登場20位を記録、すでに重鎮と呼べる地位にいるサーズデイだが、まだまだこれからだ!と思わせてくれる新作が完成した。ハードコアの激情にキュアーやスミスの湿度を加えてU…
くるりにとって初のドラマ主題歌、しかもそのドラマがNHKの時代劇というタイアップがついたニュー・シングル。とはいっても楽曲は、そうした周辺情報とは別のところで、くるりの自然体そのものの曲になっている。…
03年の日本デビュー時から熱い支持を集めてきたシュガーカルトが、日本のファンへのスペシャル・プレゼントといえるベスト盤をリリース。これまでの3作の代表曲がこうして連打されると、いくらメロディック・チャ…
コーネリアス寸前の徹底的に無機質なポスト・ロック“ABCD”から、リバーブかかったギターのアルペジオが暁の空を飛び交うグルーヴ・ナンバー“夜明けのRhapsody”、ブレーキ壊れたグランジ・パンク“女の謎”に至…
インタースコープと決別したトレイル・オブ・デッドが自主レーベルからリリースする新作。まず音を聴く前からアートワークに圧倒される。実はこの緻密な線画は、コンラッドが青いボールペンのみを使って描き上げた…
『rockin’on 2009年3月号』のインタビューでカイルは「変わるかなと思ったけどそうでもなかった」とか言っているが、とんでもない。そもそもハーモニカとピアノから始まるM1“ティピカル・タイム2”からして…
音がすさまじい進化を遂げている。いくら邦楽が進化したと言っても、iPodでシャッフルなどをやると、イントロだけでも邦楽と洋楽では音に大きな違いが見えてしまうが、このアルバムではそうしたことをほとんど感じ…
私がメトロノミーの名前を初めて知ったのはクラクソンズの“アトランティス・トゥ・インターゾーン”の7インチか何かで、クリスタル・キャッスルズ等と共にリミキサーとしてクレジットされていたのを目にした時だ…
Salyu単独としては約1年3ヶ月ぶりのシングルであり、再び小林武史とタッグを組んだ本作は、壮大なストリングスで描かれるバラード“コルテオ〜行列〜”と、アコギの主旋律が牧歌的で温かな、映画『ハルフウェイ…
シューゲイザーとは様式美の音楽である。ゆえにその継承者と目されるバンドは大抵の場合、その思惑に関らずマイブラやジザメリやライド等との比較に晒される。そして、例えばドローン/ドゥーム・メタル周辺のアン…
沖縄出身のティーンエイジ女性トリオ・ステレオポニーの2ndシングル。取材で若い女性たちに会うたび驚くことだが、生まれてあまり時間のたっていない人間って、眼球の白い部分が本当に綺麗な色をしている。十年た…
アルバート、ニコライ(ニッケル・アイ)、そして本作のファブときて、ストロークスの5人中3人までがソロを発表するという異常事態である。道草せずにとっととストロークスの4枚目を作らんかい、というのが包み…
グループ魂が08年6月に行ったフェス「秩父ぱつんぱつんフェスティバル」の模様を「ぱつんぱつん」に余すところなく収めたDVD。役者業に執筆業と、多忙のため夏フェスに参加できない→だったら自分たちでやっちゃ…
07年にイギリスで結成されるやいなやマイスペを中心に話題になり、その翌年には早くもレディングに出演、ラスト・シャドウ・パペッツやマガジンのサポートを務めるなど、デビュー当時から引っ張りだこな4人組、イ…
3曲目の“ノット・フェアー”。フォーク調(って言ってもフォーク・ダンスに使われるような軽快なもの)のこのトラックでリリーは、「子供っぽい馬鹿な男の子たち」とは違って、これまでになく自分を愛してくれる…
すっかりDA王道となったアコースティック&ラテン・フレイバー路線のバンド・アンサンブルがいよいよ海風のような軽やかさを獲得していくのと同時に、肩の力の抜けた、それでいて芯の強いタフさとアグレッシブさ…
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