現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』6月号に米津玄師“LADY”“月を見ていた”のロングレビューを掲載！

“KICK BACK”で切り裂いたその先の未来――
2023年、米津玄師の最新モード、“LADY”“月を見ていた”ロングレビュー

文＝小池宏和　撮影＝山田智和（“月を見ていた”）、奥山由之（“LADY”）

いよいよ「米津玄師 2023 TOUR / 空想」が開幕し、7月までスケジュールされた全国24公演を沸かせまくり魅せまくるはずの米津だが、ここにきて新曲にまつわる動きも活発化してきた。まずは、この3月にリリースされた“LADY”である。日本コカ・コーラ「ジョージア」CMの中で先に断片的に公開されていたものの、天を衝く美脚が米津自身によって描かれた楽曲アートワークを裏付けるようなミュージックビデオが4月5日に公開された（例によって、前日にはオフィシャルTwitter上でプレミア公開日時を告知する楽しい謎かけ動画も）。米津作品でもお馴染みの山田智和監督による映像は、雨天の夜にガソリンスタンドの従業員として働く米津（髪型がセンター分け！ 最新アーティスト写真も！）の姿から始まる。次の瞬間には、青空の下で“LADY”に乗りながら、道路の中央分離帯や横断歩道の白線を踏み外さないように優雅にステップを踏み始める。白線はいつしか立体的に浮かび上がったり、重力を無視してコンテナの壁面を歩いたりするのだが、最終的には白昼夢から覚めるように雨のガソリンスタンドのシーンへと戻る。監督は違えど、どこか“Ｍ八七”や“KICK BACK”のMVを思い出させる幻想的な作風だ。（以下、本誌記事に続く）

（『ROCKIN'ON JAPAN』2023年6月号より抜粋）

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