今年7月にリリースされた6曲入りEP『Mirror Mirror』と対(つい)になるセカンドEP。スマホやSNSによるデジタルコミュニケーションを普遍的な表現として取り入れた前作との対比で言うならば、今作『Family』は一気…
ブルース・スプリングスティーンのどこまでも抒情的な最新作『ウエスタン・スターズ』のライブ・パフォーマンスの映画サントラが本作の内容だ。つまり、ブルースはこの新作をオーケストラ付きでパフォーマンスし…
4年ぶりの新作。アーティスト名の表記のあり方からは、シンプルにELOと名乗れない大人の事情が垣間見えるが、実のところ、ごく一部の付加的な楽器以外はすべてジェフ・リン自身が演奏しており、歌やコーラスも含…
SNS時代の常として、目に見えないところでスターが育って、ある日突然大勢のファンを従えて姿を現すことが多々ある。Z世代のロック・スターと目されているヤングブラッドこと英国人のドミニク・ハドソン(22歳)…
椎名林檎は長らくベスト盤を発表してこなかったが、デビューから21年で遂に、しかも『三毒史』から畳み掛けるようにして、CD2枚組、ボーナストラック含む30曲収録のベスト盤を発表する。東京事変の活動時期に絡む…
英語と日本語をナチュラルにメロディにのせながら、唯一無比の深い深い歌声を響かせるシンガーソングライター、milet。彼女の4thEP『Drown / You & I』は、その歌声が持つ憂いと滋味深さを存分に堪能できる作品だ…
1997年のデビュー作からほぼ2年おきにアルバムのリリースを続けている彼ら。今回も2017年の『スクリーム・アバヴ・ザ・サウンズ』からきっちり2年で本作を仕上げてきた。過去のバンドの歩みを振り返りつつそれを…
「歓喜の歌」と言えば師走を賑わすベートーヴェン第九の華やかさを連想するが、ウィルコ11作目のスタジオ・アルバムはタイトルと裏腹に実に繊細かつストイックな1枚。ジャケットを大きく占める空白を埋めるのは聴…
2018年のサマーソニックで初来日を果たしたレックス・オレンジ・カウンティ、あの時の彼のパフォーマンスは、今も鮮明に覚えている。夏休みの中学生のような半パン姿でステージに登場した彼が、一切の気負いがな…
どうして『La France』?と思ったら、どうやら日本に入って100年以上経つのにようやくここ10年くらいで知られるようになった果物のラ・フランスと、遅咲きの自分たちを重ねたということである。武井優心らしい自虐…
前作『マイ・ウーマン』が各種クリティック・ポールの年間ベスト・アルバム・リストに軒並み選出され、ボン・イヴェールやシャロン・ヴァン・エッテンと共にインディ・フォークの牙城としての「ジャグジャグウォ…
表題が示す通り、1979年に登場した『オーヴァーキル』と『ボマー』のリリース40周年を記念しての豪華ボックス・セット。たっぷりと詰め込まれた未発表ライブ音源やアウトテイク、ブックレットや復刻版ツアー・プ…
FKAツイッグス待望のセカンド・アルバム『マグダレーン』がデビュー作から5年でようやく完成した。聖書に登場する強い女性マグダラのマリアにインスパイアされたというタイトルの今作から先に“セロファン”のMV…
緑黄色社会を聴く度に思うのは、長屋晴子のボーカルのすごさがもっと広まってほしい! ということ。ただ上手いという感じではなく、歌がたちまちドラマになるような繊細さと、油断してたら恐ろしいくらい心情にリ…
2ndアルバム『Dim The Lights』以来、約2年ぶりの新作音源となる3rdEP。表題曲“Interstate 46”は、陰影のついたギターリフが耳に残るアンサンブルに、おさえ気味の細美のボーカルが乗っかり、気の置けない仲間同…
先日はついに「アメトーーク!」で「BiSHドハマり芸人」なる企画が放送されるなど、もはや現象とも言える快進撃を続けているBiSH。そして、アルバム発売後、初の大阪城ホールワンマンを経て、全国19ヶ所23公演に及…
「こういうことがやりたい!」という衝動が多彩に炸裂している印象がする今作の全体像を簡潔に表現するならば「勢いがある」だ。たとえば“DE’DEVIL DANCER”は、サウンド面の勢いの良さが猛烈に伝わってくる。4…
驚くほど広がった楽曲バリエーション。しかしそれらがとっ散らかることなく、さらに太く、大きくなった小池貞利の歌のもとで瑞々しく跳ね回る。十八番のパンクロックが唸り、歌声を伸びやかに羽ばたかせるバラード…
昨年、限定的に再始動した時のライブで、「来年はデビュー10周年なので、祝ってほしいからいっぱい動きます」と言っていたが、ここまで動くつもりはなかったんじゃないか? 「声かけてもらえるなら出ますよ」くら…
9月27日に突如としてデジタルリリースされ、MVも公開された新曲。常田大希にとって、King Gnuが人々を引き連れメインストリームを邁進するプロジェクトだとすると、millennium paradeはバンクシー的なゲリラアート…
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