【JAPAN最新号】ゆず、2号連続インタビュー前編「ゆずをアゲインするために――ふたりで戦い抜いたこの1年」を語る

【JAPAN最新号】ゆず、2号連続インタビュー前編「ゆずをアゲインするために――ふたりで戦い抜いたこの1年」を語る

僕たちにはやっぱり背負ってるものがあって。
それによってできることの可能性の大きさと、同時にそれによってできないことがこんなにもあるんだって痛感する1年だった(北川)

現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』7月号にゆずが登場!

2号連続インタビュー前編「ゆずをアゲインするために――ふたりで戦い抜いたこの1年」を語る

インタビュー=小栁大輔 撮影=若木信吾


この1年、あらゆるアーティストが活動の意義を模索しながら日々を重ねるなか、ゆずはひたすらゆずを貫いた、というのが僕の印象である。
まずさすがだと思ったのは、オンラインツアーだ。配信ライブ自体は多くのアーティストが、多くの素晴らしいライブを見せてくれているが、「ツアー」にしようと動いたのは僕が知る限り、ゆずだけだ。全5公演、ゆずにとっての聖地とも言える文体(横浜文化体育館)から、ふたりの母校・岡村中学校、こけら落としを行ったぴあアリーナMM、神奈川県民ホールまで、ゆずにとってゆかりの地をめぐっていく、という形でのライブ「ツアー」。これもゆずが、この24年、誠実に、生真面目なほどに丁寧に、一つひとつの場所と出会いと物語を何度も何度も語り、愛してきたからこその「ツアー」だったと思うのだ。ゆずがゆずを貫いてきた結果の、このふたりにしか許されないとても素敵なツアーだった。

あるいは、このオンラインツアーに先駆けてリリースされた新曲“そのときには”。この楽曲もまた、誰より早く強く、いつかやってくるはずの「そのとき」を描き、約束し、ともに歩いて行こうと呼びかける素晴らしい曲だった。すべての国民のなかにきっとすべからく存在している「ゆず」として、今、書かねばならない、という衝動があったのだと思う。そして、その衝動と責任を、音楽家としてのピュアネスに変え、新たな名曲を作るという、言ってしまえば、「これまでに何度も歩んできた」ゆずの道を、ふたりはこの未曾有の日々においてもまっとうしてみせた、ということなのだと思う。そんなふたりの姿を見ていて、ただただ頼もしいと、そしてその覚悟はこれまでも何度も、僕たちの日々を強く肯定し、蘇生させてきた――なんてとても暑苦しい書き方だが、こう書けば、たしかにそうだったと振り返り、頷いてくれる読者もたくさんいるんじゃないかと思う。
ゆずはそういうかっこいいアーティストなのである。

今月、来月と2度インタビューをさせてもらうことになった。
今、ふたりの肉声を伝えられることにこれまでにないほどの、深い喜びを感じる。
まずはふたりにとっての「この1年」、ふたりの戦いの日々について聞かせてもらった。来月はまた、新たな挑戦を続けているゆずの言葉を届けられればと思う。(小栁大輔)

(『ROCKIN'ON JAPAN』2021年7月号より抜粋)



【JAPAN最新号】ゆず、2号連続インタビュー前編「ゆずをアゲインするために――ふたりで戦い抜いたこの1年」を語る - 『ROCKIN’ON JAPAN』2021年7月号『ROCKIN’ON JAPAN』2021年7月号
公式SNSアカウントをフォローする

最新ブログ

フォローする