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SEASIDE STAGE 13:00

「音の感情増幅プログラム」、海と空の間で爆発

5月1日、茨城県常総市で行われた「Dappe Rock's」に出演したTHE BACK HORN、その2日後のJAPAN JAM BEACH 2016では、初日のSEASIDE STAGEに登場。1曲目のイントロを菅波栄純 (Gu)が弾き始めると同時に歓声が上がる。メジャーデビューシングル“サニー”だ。《見ろよ 流線形は 人を殺す時の気持ちさ》という、今ここでこうして聴いても初めて聴いた時と同じようにギクッとくるラインを、山田将司 (Vo)が高々と放つ。将司の「おいりゃー!」という雄叫びをはさんで、“声”、そして「JAPAN JAM! 気持ちいいっすよ! 楽しんで行きましょう!」というマツ(松田晋二/Dr)の言葉から“魂のアリバイ”へ。前半から出し惜しみなし。

マツの短いMCを経て、彼らが初めて作った曲“冬のミルク”をじっくり聴かせて場の空気をいったん変えた、と思ったら栄純が「楽しんでいきましょう!」と叫んでギターをカッティングし始め、このバンドの中ではダンサブルな “コワレモノ”へと続く。中盤で岡峰光舟 (Ba)→栄純→マツとソロを回し、栄純の呼びかけで歌詞の中の《神様だらけのスナック》をコール&レスポンスすることに。みんなで練習したあと将司が歌い始め、「神様だらけの」「スナック!」と、ばっちりキマる。なんでここを!? と言いたくなる、異様な、でもとてもTHE BACK HORNらしい光景でした。
「JAPAN JAM、まだまだ行くぜ!」(マツ)と、アッパー&ファストな“無限の荒野”でみんなを飛び跳ねさせ、鉄板のライヴアンセム“コバルトブルー”で熱狂させ、そしてラストは“シンフォニア”で、4人の持てる体力と精神力のすべてをたたきつけてシメ。オーディエンスの感情を振り回し放題振り回す、あっという間の7曲だった。(兵庫慎司)

このフェスの模様を「ROCKIN’ON JAPAN 7月号(5/30発売)」にてレポートします。お楽しみに!

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