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SEASIDE STAGE 14:30

TOISU! & SHOUT!の予測不能な化学反応


ノイジーなビートとともに登場したのは、POLYSICS。まずはハヤシ(Guitar, Voice, Synthesizer, Programming)の、「トイス!」コールと怒涛のアンサンブルで、オーディエンスに先制パンチを食らわし、間髪入れずに“Shout Aloud!”“Young OH! OH!”を連打する。この激走モードから、最新作『What‘s This???』の曲“299”では、「に、く、にくきゅー!」の合唱で、猫のポーズの肉球ダンスまでも巻き起こす。ためらう間もなく、ロックキッズにかわいいダンスをさせてしまう破天荒なパワーは、やはりPOLYSICSだ。
 

そのPOLYSICSが今回、セッションの相手に選んだのが、THE BAWDIESのROYとJIMだ。「~TOISU! & SHOUT! Special Session!!!~」と銘打ったこのセッション。JIMはギター、ROYはヴォーカルで、ツインギター編成でプレイしたのは、POLYSICSの“Pretty Good”。パンキッシュなこの曲が、ROYが雄たけびを上げればダンサブルなロックンロールとして響き、ハヤシが歌えば攻撃的なパンクチューンとして響く。今回のオファーについてROYは、「自分たちでもどうなるかわからなくて、お断りしようと思った」と語ったが、このスタジオは白熱した実験室になっていたにちがいない。
「次はTHE BAWDIESの曲をPOLYSICSアレンジでやっちゃおう」とハヤシの声と、ROYの「“HOT DOG”召し上がれ」を合図にスタートした“HOT DOG”は、ピコピコとした音色が飛び交い、その場でリミックスされていくようにスリリング。両者のうまみの掛け算で、まったく新しい曲になっていた。
セッションで得た熱をエネルギーに、後半は “Dr Pepper!!!!!”からラストの“SUN ELECTRIC”まで全力疾走で駆け抜けていった。(吉羽さおり)

このフェスの模様を「ROCKIN’ON JAPAN 7月号(5/30発売)」にてレポートします。お楽しみに!

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