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SEASIDE STAGE 17:30

魔法の音に興奮! 夕陽を浴びたダンス天国


元気いっぱいにステージに飛び込んできた大森元貴(Gt.Vo.)、若井滉斗(Gt.)、山中綾華(Dr.)、藤澤涼架(Kb.)、髙野清宗(Bs.)は、まず横一列になってお辞儀。そして、待ちきれない様子のお客さんたちに向かって最初に放たれたのは、“愛情と矛先”だった。サビに差し掛かると、人々の一斉のステップがフィールドを揺らす。1曲目だというのになんという盛り上がり! 続いて“VIP”。傾きかかってきた夕方の太陽を掴み取りそうな勢いで、たくさんの人々の掌が勢い良く振り上がる。最早、あの場に居た誰も彼もが興奮を止められない様子であった。

「今日はゴールデンウィーク最終日ですよね? 違うの?(笑)。今日はこどもの日だから、年齢関係なく、童心に帰って遊びませんか?」……意外と明日も休暇をとる人が多いことが判明しつつも、軽快さを失わなかったのがなんだか妙に面白かった藤澤のMCを挟み、切れ味抜群な演奏はさらに続いた。甘酸っぱいメロディで穏やかに人々を踊らせた“アンゼンパイ”。たくさんのタオルが回転した“リスキーゲーム”。大合唱と手拍子の嵐となった“Speaking”。「好きに遊ぼう、踊りましょう!」と呼びかけられたのに応え、一層激しいダンスが沸き起こった“うブ”。お客さんたちの笑顔の輝度が急速に増していた“StaRt”……ライヴで聴くのが楽しくて仕方がないナンバーの数々が駆け抜けていった。

「こうして会えるのは簡単なことじゃないです。感謝しています。その気持ちを込めて歌います」と大森が言い、ラストに届けられたのは“庶幾の唄”。藤澤がフルートを吹く場面も交えながら、温かい牧歌的なメロディがほのぼのと高鳴った。腕を左右に揺らしながら踊るお客さんたちもステージ上のメンバーたちも心底幸せそう。そして演奏が終了した時、爽やかな余韻が周囲一帯に漂っていた。(田中大)

このフェスの模様を「ROCKIN’ON JAPAN 7月号(5/30発売)」にてレポートします。お楽しみに!

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