現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』9月号に小山田壮平が登場!“君の愛する歌”の《君の愛する歌を歌いたい 誰かと誰かが争っていても》って詞はずっと言いたかったことな気がします
andymori、ALを経て、初のソロアルバム『THE TRAVELING LIFE』へ――
穏やかで強い肯定感に溢れた傑作はなぜ生まれたのか? 第一声インタビュー
インタビュー=小松香里 撮影=Patrick Tsai
小山田壮平、初のソロアルバム『THE TRAVELING LIFE』が完成した。2019年に行ったバンド形式のツアーと同じく、andymoriでもALでもずっと一緒の藤原寛がベース、レーベルメイトであるGateballersの濱野夏椰と久富奈良がそれぞれギターとドラムを務めたバンドサウンドだ。ミドルテンポの雄大なロックも、美しいバラードも、センチメンタルなフォークも、壮大なUKロックも、サイケデリックなブルースも――どの曲にも、メロディと言葉の天才、小山田壮平ならではの巨大な輝きがある。こねくり回さずとも、生まれ落ちた瞬間から圧倒的な煌めきを放っていたかのような珠玉の12曲が収められている。
特に、1曲目の“HIGH WAY”が素晴らしい。ミドルテンポのオーガニックなサウンドで、どこへ向かっているのかわからなくても、誰が現れたとしても、どんな気持ちに襲われたとしても、自分は自分の道を行く――そんな穏やかで強い心持ちがシンプルに歌われている。andymori、AL、そしてソロ名義と形態を変えながらも、その時に生み出したい音楽を純度高く奏でるため、音楽を邪魔するノイズを極力排除し、強い普遍性と透明性を宿し続けてきた小山田壮平の「今」の心とメロディが溢れた『THE TRAVELING LIFE』。久しぶりのインタビューで訊いた。(小松香里)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2020年9月号より抜粋)
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