ずっと真夜中でいいのに。の2023年は、アルバム『沈香学』のリリースがありつつ、かつてない勢いでライブに明け暮れた1年となった。まず年明け1月には、2022年のライブツアーの拡大・発展版「ROAD GAME『テクノプア』~叢雲のつるぎ~」を国立代々木競技場第一体育館で2デイズ開催。4月からは少人数編成のアコースティックライブとなる「活動5年プレミアム『元素どろ団子TOUR』」全国14公演を繰り広げ、夏フェス出演後の9月からは「原始五年巡回公演「喫茶・愛のペガサス」」として全国のホール規模会場を35公演(うち京都の2公演は2024年1月に延期。また同月には初の沖縄2公演も開催)を駆け抜けてきた。独創的かつ前衛的なポップミュージックを発信し続ける一方、ずとまよは最高にファンなライブの熱狂へとオーディエンスを巻き込み続けるプロジェクトでもあったが、2023年はそのライブの非日常体験がこれまで以上に多くの人々の日常を侵食し、あるいはその日常に寄り添うものになっていたわけだ。本稿では「喫茶・愛のペガサス」追加公演、12月22日の東京ガーデンシアター4日目の模様を振り返りつつ、より深まるずとまよとファンの対話について、考えてみたい。(以下、本誌記事に続く)
文=小池宏和 撮影=鳥居洋介
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年4月号より抜粋)
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2024.02.29 12:00