テレビドラマ『あのときキスしておけば』の主題歌“愛しい人”は、「恋」と「愛」の違いを浮き彫りにしている。「恋」の段階での「好き」という感情はキュンという音声で喩えられるようなシンプルな心の震えであり…
はじめの“Ecce! Ego!”から美しくもストレンジなストリングスの響きに脳の感覚を揺さぶられる。今作において全て彼自身が演奏しているという弦楽器が、各曲で実に効果的に働いている。十八番であるノスタルジッ…
メロディックなポップのファンにとってティーンエイジ・ファンクラブのスタジオ新作到着は毎回朗報だ。が、今作は18年にオリジナル・メンバーのひとりであるジェリー・ラヴ(B/Vo)が脱退――この3人はおじいち…
ゲイリー・ニューマンはシンセ・ポップのパイオニアであり、ナイン・インチ・ネイルズなど影響を受けたというアーティストは多い。2017年の『サヴェージ(ソングス・フロム・ア・ブロークン・ワールド)』が英国…
春風が満開の桜をさらい、花吹雪を巻き起こしながら新しい季節へと誘うような清涼感が躍動する音像――彼らはまた新しい世界を切り拓いた。メジャー初のフィジカル作品『エーテルの正体』から1ヶ月弱で新曲をデジ…
10年間ともに歩んできた仲間への想いが爽やかに躍動する“Time Flies”、他人の幸せを心から祝福している“幸せのシャナナ”、穏やかな幸せが伝わってくる“アーモンド・アーモンド”、軽快なダンスチューン“Fitn…
PEOPLE 1は、ひとつのジャンルで形容するのがとても難しいバンドだ。フォークもロックもニューウェーブもエレクトロニカもヒップホップも、その様々な影響を感じさせるサウンドは今作も健在。ことさらドラマチック…
いまから振り返っても、スーパー・ファーリー・アニマルズほどユーモアと知性で世界の混乱を乗り越えようと訴えたバンドはいなかった。 とくに90年代末〜00年代初頭、たとえばレディオヘッドと問題意識(グロー…
史上最高のポップ・アート・アルバムは、1967年の『ザ・フー・セル・アウト』だと信じる自分にとって、夢のような全112曲、CD5枚+7インチ・シングル2枚のセットだ。オリジナルのモノ&ステレオ・ミックスはもちろ…
60年代後半から始まった快進撃でアトランティックR&Bの全盛期を支えた「クイーン・オブ・ソウル」ことアレサ・フランクリンだが、伝道師の娘だった彼女のルーツはゴスペルにあり。ロサンゼルスの教会で地元聖歌団…
現在22歳のシンガーソングライター、にしな。本作は彼女の1stアルバムである。白昼夢のようなエレクトロサウンドをかい潜りながらロマンスを描いた昨年のデビュー曲“ランデブー”で、まんまと魅了されてしまった…
ピンク・フロイド初来日公演=箱根アフロディーテ50周年イヤーの記念リリース第一弾は、2019年の『ザ・レイター・イヤーズ』ボックスに初収録されていた1990年「ネブワース・コンサート」時のライブ音源の単独作…
3月30日、バンドのツイッター・アカウントが「3月31日」という日付を示したところから、俄かに祭が始まった。そして3月31日、バンドの過去4作品が一挙にストリーミング配信とダウンロード販売を初解禁。“Only Sh…
2020〜21年はコロナ禍で全ツアーがキャンセルとなってしまったノラ・ジョーンズ。そんな状況下で世界中のファンへの贈り物として急遽企画された本作は、彼女の音楽キャリアの中でも(ちょっと意外だけど!)初と…
第1話で“Hello/Hello feat. yama, 泣き虫☔”、第2話で“名前のない日々へ”と続いてきたセブン-イレブンのオリジナルアニメ『レインボーファインダー』とyamaのコラボレーション。最終話となる第3話に提供された…
小沢健二が3ヶ月連続でシングルをリリースすることを発表し、前作、第1弾“ウルトラマン・ゼンブ”は、自身の次男(4歳)から生まれた「歴代ウルトラマンすべての力を併せ持つ最強のヒーロー」というアイデアから…
打首獄門同好会がタイアップと相性がいいことを、薄々ならず感じていた人は多いはず。徐々に増えてきていた中、とうとう全曲タイアップつきの4曲入りシングルが発売。タイトルで『こんなバンド名だけどいいんです…
メジャーデビューアルバム『ZOO!!』から約1年4ヶ月を経てリリースされる3rdフルアルバム。昨年発表されたデジタルシングルのアルバムエディットと、ライブで先行披露されていた楽曲などの新曲といった、最新版ネク…
2019年に初来日を飾ったUS発のボーイ・バンド、ブロックハンプトンのステージは今でも忘れられない。お揃いのジャンプ・スーツに、多様性を体現したメンバー構成と、90年代のビースティ・ボーイズを思わせる痛快…
プレイ・ボタンを押して耳に飛び込んできたサウンドから感じたのは、ラスト・デイズ・オブ・エイプリルの90年代〜2000年代エモの名盤2nd『レインメーカー』(1998)や3rd『エンジェル・ユース』(2000)を聴いた…
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