Chevon初の別冊特集。彼らがメジャーデビューを発表するずっと前から、そのコンセプトは「解体新書」にしようと決めていた。あっという間に大きな特集を組むに相応しいバンドになるだろうと確信していたからこそ、いち早くこの構想を温めていた。こっち側から崇めろっていう宗教を作るつもりはない。何を規制することがあろうかっていう。どう捉えてもらっても、計画通りでもなければ、嫌だなって思うこともない(谷絹)
狂気と美しさが同居する強固な世界観。ロックやボーカロイドの文脈を呑み込み、「Chevon」としか呼べないジャンルへと昇華した音楽性。そして、あらゆる観客を一瞬で釘付けにする圧倒的なパフォーマンス。Chevonが怒涛の勢いでシーンを駆け上がってきた理由は、いくつでも挙げられる。
だが、そのどれもが核心を突いているようで、どこか足りない。Chevonというバンドは、一面的な言葉では決して語り尽くせない。3人の個性が複雑に絡み合い、何かのパーツがひとつでも欠ければ崩壊してしまう──そんな奇跡のバランスで成り立つ総合芸術のようだ。だからこそ、メジャーデビューアルバム『三者山羊』を掲げてさらに広い世界へ翔び込むこのタイミングで、バンドの内側を包み隠さず記した「解体新書」が必要だった。
2時間に及ぶインタビューでは、バンドの根底に流れる「二元論」をメスにして深部へと切り込んだ。何かの波に乗るでもなく、ただ己の実力で存在感を高めてきた裏側で、3人は何を考えてきたのか。バンドの重要な転換点に放つアルバム『三者山羊』が示した成熟と不変。そして、Chevonの未来。
この「解体新書」を読めば、誰もがChevonの行く末を見届けずにはいられなくなるだろう。
インタビュー=有本早季 撮影=鳥居洋介
(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年5月号より抜粋)
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