PEOPLE 1、蒼々しい衝動とカルチャー愛

PEOPLE 1、蒼々しい衝動とカルチャー愛
『ROCKIN'ON JAPAN』最新号(2020年12月号)New Comerより

2019年末に配信で1st EP『大衆音楽』をリリースしたと同時に始動したバンド、PEOPLE 1。5月に公開された“フロップニク“のMVは、人をくったようなキャッチーなゲーム音楽的な電子音と、様々なアニメやゲームへのオマージュが盛り込まれたアニメーションとのマッチングが支持され、再生回数は80万を突破。今YouTubeで公開されている全5曲のMVの総再生回数は“フロップニク”も含めて250万超えと、注目を集めている。メンバーはDeu(Vo・G・B・other)、Ito(Vo・G)、Takeuchi(Dr)の3人だ。


9月30日に1st EP『大衆音楽』と2nd EP『GANG AGE』が2つ同時にフィジカル作品としてリリースされた。『大衆音楽』は、地面を踏みしめる足音からスタートし、讃美歌チックなアプローチで《何もかも嫌になったら/ここにおいでよ/ユーミーンザワールドトゥーミー》と朴訥に歌われる“Intro(You mean the world to me)”が1曲目。切実な叫びを乗せたノスタルジックな歌ものJ-POP“東京”、やさぐれたブルージーな弾き語り“愛について”、デモ音源のような手触りのPEOPLE 1流のディスコファンク“アイワナビーフリー”――。楽曲のアプローチは実に様々。不格好にやるせなさを「大衆音楽」にぶつけたようなカオスぶりだ。


代表曲“フロップニク”も収録された『GANG AGE』は、混沌がだだ漏れしていたような『大衆音楽』と比べ、一気に音が整理され、様々なポップミュージックや映画といったカルチャー愛がふんだんにちりばめられつつ、歌と音がクリアに前に出ている。ラスト曲の、メンバーが影響を受けたというザ・ブルーハーツを思わせるパンク曲“イマジネーションは尽きない”は、《今夜僕のひとりぼっちを許して/明日にはもっと大人にならなくちゃ/諦めなくちゃ》という歌詞で締めくくられる。社会との折り合いのつかなさを、自分たちが影響を受けたカルチャーに思いっきりぶつけて昇華したような、衝動と蒼々しさと愛が、いたるところから溢れている。(小松香里)


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