「どう足掻いても僕らチャレンジャー。ですが、じゃねえな。だから、か。最高のライヴやります！ バイザラウンドですよろしくー!!」と松山晃太（Vo・G）の熱を帯びた宣言から急激に転がり出すオープニング曲は“イメージ”。感情と言葉と演奏が、高度なレヴェルで等価に叩き付けられるバイザラウンドのパフォーマンスに触れると、まるで謙遜にしか聴こえない宣言ではあったが、集まったオーディエンスを即座に焚きつけるには充分な効果を発揮していた。次の“ロックスター”を歌う合間にも、一人残らずオーディエンスを巻き込んでやろうとする勢いで言葉を投げ掛ける。新年の挨拶を経て、「一緒に踊ろうぜ幕張―!!」と休む隙など与えずに一面のハンド・クラップを誘いながら“UFO”へと向かい、高橋“Satoshiante”によるギター・ソロが火を噴く。眩しいフラッシュライトを背負って放たれる、不穏さがスリリングな“共犯者が笑う”では「あけおめー!!」のシャウトが繰り返されていた。
「ここに立ってみんなの顔見たら何を言おうかって楽しみにしてたんだけど、知らない顔もたくさんいるし、何のことはない、最高です!!」「せっかく１月１日、この時間だから、お年玉が欲しいなと思って。みんなから。わざわざ俺たちのライヴに集まってくれた連中だから、俺が欲しいのはひとつだよ。今日イチの体の揺れ、見せてくれ！ いや、1月1日だから、去年も含めた一番の揺れ、見せてくれ！」とダンサブルな“ファイヤー”になだれ込んでゆく。松山がこの曲の中でメンバーを紹介してゆくのだが、オオイユウスケ（Ba）は12月31日が誕生日だったそうだ。辿り着いた最終ナンバーは、切迫感がストレートに伝えられる“コンティニュー？”。「2013年、みんなで最高の年にしようぜ！ この景色、絶対忘れないからな!!」と言い放つ松山の声のトーンは、最後まで胸にグッとくる熱い響きを保ち続けていた。（小池宏和）
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