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COUNTDOWN JAPAN 12/13 クイックレポート



さあ、2013年に突入して1時間が経過し、ここでCOSMO STAGEに立つのは小林太郎! 2012年にメジャー・デビューし、年明け早々1月16日にメジャー初のフル・アルバム『tremolo』のリリースを控えてのステージだ。愛器・フライングVで鋭いギター・リフを繰り出し、その出音に拮抗する鋼のようなシャウティング・ヴォーカルが“リバース”の歌詞を吐き出す。4ピース編成で雄々しいコーラスにまみれる、平成生まれのフレッシュなハード・ロック/メタル・サウンドだ。

長髪を振り乱し、悠々とハンド・クラップを誘いながら、“飽和”のソリッドな爆音の中でもCOSMO STAGEの空気を震わせるような凄まじいシャウトを放つ。「小林太郎でーす。えー、明けまして~、おめでとうウウウオオオー↑↑」と超ハイ・トーンで伸びまくる挨拶がカッコ良すぎて笑ってしまう。骨太サウンドに情感豊かな歌唱力が映える“freedom”を披露すると、「このイヴェントに呼んで貰って嬉しい限りなんですが、ここにくる途中、オシャレな男や女は舞浜駅で降り、ディズニーランドのBGMの中に消えて行ったわけですが。それでもここに集まった皆さんは、騒ぎたいわけですね? ロックしていきたいと思います」と笑いを誘う。そして歌われるのは、胸を掻き毟るほどに切々としたバラード“美紗子ちゃん”だ。「ロックするって言ったのに、バラードやっちゃってすみませんでしたー。もちろん2013年も音楽をやって参ります。みなさんと一緒に頑張っていきたいと思います」と告げると、新作『tremolo』に収録される新曲“答えを消していけ”の衝動の形がゴリゴリとしたサウンドで放たれ、最後には若き苦しみをアップリフティングなロック・チューンで解き放つ“安田さん”でダメ押し。ズバ抜けた演奏技術によって感情表現を裏付ける、新世代のロック・サウンド。年明け早々、凄いものを見てしまった。(小池宏和)