照明の落ちたCOSMO STAGEで繰り広げられる、女性ダンサーの妖しくも麗しい舞い。そして、“Golden Lion”を歌いながらleccaがオン・ステージした瞬間、強烈な高揚感がフロアを支配する――3年連続COUNTDOWN JAPAN出演のレゲエ・シンガー＝lecca、今年はCOSMO STAGEに登場！ さらに続けて、12月にリリースしたばかりの最新アルバム『ZOOLANDER』からもう1曲、アグレッシブなビートと目映いメロディを結晶させた名曲“キラキラ”をドロップすれば、あたり一面タオルが渦を巻き、笑顔が満ちあふれていく。ドラム／ベース／キーボード／DJというシンプル＆ソリッドな編成のバンド・サウンドに無上のゴージャス感を与えていくのは、紛れもなくlecca本人のパワフルなヴァイブと華やかな存在感だ。一転してセンチメンタルな“Clown Love”でも、彼女の聴かせる歌声は力強いグルーヴ感が宿している。
「大晦日！ どんだけ音楽好きなんですか、ここにいるみなさんは！ 私も大好きです！ ここに来るたびに毎年思います。日本もまだまだ捨てたもんじゃないって！」というleccaの言葉に、フロアから惜しみない拍手が沸き上がる。「グチってくる友達とか、クダを巻く上司とか、大事にしたほうがいいと思います。仲間やと思ってるから、曝け出すんやと思います」……そんなメッセージとともに“紅空”へ！ アッパーなリズムとともに響く《紅の空がむすぶ仲間の記憶／ちっぽけな私たちだけど輝いていた》というフレーズに合わせて、タオルを持ったオーディエンスの手が右に左に揺れていく。COSMO STAGEとでっかいコール＆レスポンスを巻き起こした後、「辛いように見えて、人生浮き沈みありますから。浮いてくれみんな！」と呼びかけながら最後の曲は“ちから”。ダンサー陣と左右にステップを踏むleccaと一緒に、オーディエンスも左右に軽快にステップを繰り返し、高らかに声を上げている。聴く者ひとりひとりを鼓舞するようなエネルギーと極上幸福感に満ちたアクトだった。（高橋智樹）
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