募り募った待望感が零れるような拍手と歓声に包まれ、HaKUがオンステージ！ クリアな音像にして、瞬く間にオーディエンスを弾き飛ばす高速のリフレインが鳴り響く。そして激しいアクションとは裏腹に思えるような辻村有記（Vo・G）の透明感のあるハイトーン・ヴォイスが届けられる。パフォーマンスは“解放源”からスタート。予測不可能な展開を見せながらキャッチーさを見失わないアレンジが冴え渡り、続いては楽曲の世界観をズバリと言い当てた“1秒間で君を連れ去りたい”へ。ステージ方向からレーザーが走り、地上から遥か天空まで連れ去られるような高揚感のダンス・ロックが続く。
「あけましておめでとうございます、HaKUです。よろしくお願いします」と挨拶を挟み、藤木寛茂（G）の閃光のようなギター・プレイが煌めく“アステリズム”へと連なっていった。「元気ですか？ ほんまに？ そんなら丁度良かった。この後は最後まで踊り狂わせようと思ってたんやけど、予定通り行ってもいいですか？」と辻村。ここで１月23日にリリース予定のメジャー1stシングル曲“masquerade”を披露。「僕らここで朽ち果ててもいいと思ってるんで！」という意気込みそのままに、激しく髪を振り乱す三好春奈（B）と爆発物のようなビートを繰り出し続けていた長谷川真也（Dr）のボトムが更にアタック感を増し、しゃにむに煽り立てるようなコーラス・フレーズが止めを刺すキラー・チューンである。天空のダンス・ロックは、縦横無尽にフレーズが飛び交う“Karman Line”まで、鉄壁の構築美と生々しいエモーションを両立させながら、オーディエンスを狂喜させ続けた。（小池宏和）
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