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WING TENT初日、続くバンドは、昨年のRO69JACKで優勝し、このステージに立った3人、Noise and milk。淡々として、言葉こそ少ないけれど、こうしてステージに立っている喜びと、緊張感と、気合いとで心臓がばくばくと音を立てているのが伝わってくる。佇まいはクールながら、ステージからはとてもフレッシュな風を感じる。そんな3人だ。

7月にアルバム『This Future』をリリースしたばかりのNoise and milk。このステージではアルバムの曲をがっつりと演奏してくれた。拍手や歓声のなかで1曲目に選んだのは、“Next Untouchable”。まずは、中瀬元気(Ds)の生みだすタイトなビートと、田中健史(B)による尖ったベースが、テント内の空気をジグザグと切り裂いていく。荒っぽく、やんちゃなUKロック的なサウンドと、塩貝直也(Vo&Gt)の歌う、素っ気なく、蒼いメロディがヒリヒリとした緊張感を漂わせ、オーディエンスを惹きつけていく。そして、続けざまに“Hey Lilly”の躍動感のあるサウンドで、オーディエンスの体を揺らす。導火線に火をつけ、じりじりと熱を高めていくような前半から、サビで大きく爆発する、キャッチーな曲だ。

「ヘイ! ROCK IN JAPAN。Noise and milkです、よろしく! Say Yo!」とかけ合いを交えながら、ぐぐっとアクセルを踏み込んで、続く“Living With Ghosts”もフルスロットルで駆け抜けていく。とにかく、今、抱えている緊張感を振り切るような全力疾走。そして、不器用にもがきながら、喜怒哀楽の一切合財を抱えて、アンサンブルはとにかく前へ前へと走り続けていく。曲の構成はとてもシンプルだが、自然とそこにドラマが孕んでいる。

そしてラストは“Lights In The Blue”。繊細なタッチのメロディで、しかし田中と中瀬のコーラスが絡み、アンセムと言えるような響きを持っている。ロードムービーのエンドロールにぴったりとはまりそうな、哀愁と希望が入り混じった塩貝のヴォーカルが、大きく大きく会場にこだまする。ポジティヴな余韻のなか、3人に大きな拍手が送られた。(吉羽さおり)





この3日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013」は9月上旬発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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【Noise and milk】過去の ROCK IN JAPAN FESTIVAL クイックレポート