メレンゲ | ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013

サウンドチェックの段階でもう大盛り上がりだったメレンゲのステージは、本編が始まると、更にひたちなかの空の雲を突き抜けるかのような爽快な興奮をPARK STAGEに届けてくれた。

サウンドチェックからずっとステージに出ずっぱりだったのはタケシタツヨシ（ベース）。本編が始まるとノリノリで手拍子を導くのだが、ちょっと目を離すといつのまにか盆踊りみたいに踊っている。この日は微妙なパントマイムも披露するなど、2009年以来となるROCK IN JAPAN FESTIVALのステージでとにかく終始ゴキゲン。「久々におっきいフェスに出て、こんなに集まってくれて、嬉しいです。ありがとうー！」とMCでも語ってみせる。

ライヴの本編は“旅人”からスタート。キラッキラのサウンドがきらめく“ビスケット”に“ラララ”と、メレンゲにしか手の届かないまぶしさを持った楽曲たちが、PARK STAGEに集まったオーディエンスの胸を絞めつけていく。

「久しぶりのROCK IN JAPANですけど、新曲をやらせていただきます」とクボケンジ（ヴォーカル＆ギター）が語って演奏したのは“ライカ”。スキップするようなメロディを持つ楽曲でありながら、間奏ではドラムのヤマザキタケシ、サポート・メンバーの大村達身、皆川真人も含めて豪快なセッションを繰り広げてみせる。さらに、「今日はスヌーピーのTシャツを着させていただいていますが、僕はドラえもんが大好きで、ドラえもんのことを歌った曲を歌いたいと思います」と“タイムマシーンについて”が披露される。

MCでは「あなたの作ったCMの曲、結構流れてますよね」というタケシタからのフリに、資生堂「TSUBAKI」のCMソング“独り言花”をクボが照れくさそうに弾き語りする一幕も。そんなサプライズをはさみラストに“クレーター”を披露。オーディエンスの手が一斉にゆれ、爽快な盛り上がりに包まれた。メレンゲのエバーグリーンな楽曲たちが、PARK STAGEを輝かせながら響いていく、あまりに美しい昼下がりだった。（大山貴弘）