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まさに“光の結晶”という楽曲のタイトルそのままにギラギラと目映く全感覚を照射するような菅波栄純(G)のギターの響きが満場クラップを巻き起こし、観客の拳を高々と突き上げさせていく――THE BACK HORNが2年ぶりにここLAKE STAGEに立っている!という感慨が、むせ返るような熱気とともに一面に広がっていく。松田晋二(Dr)&岡峰光舟(B)の鍛え上がったビートがオーディエンスの鼓動と共鳴し合い、菅波が奏でる音のひとつひとつが血を沸かせ、山田将司(Vo)の壮絶な歌が空気をばりばりと震わせる……曇り空を真っ赤に染上げるような苛烈な音が、圧巻のスケール感をもって鳴り渡りながら、どこまでもダイレクトに、エモーショナルに胸に響いてくる。

「2年ぶりにLAKE STAGEに帰ってまいりました! THE BACK HORNは今年結成15周年なんですけど。感謝の気持ちと音楽への愛を込めて演奏していきたいと思います!」と松田。そして、「いろいろあんだけどさ、死ぬまで寄り添い合って生きていこうぜ!」という山田の言葉とともに、ひときわ真摯なヴァイブをもって頭と身体に染み渡った“世界中に花束を”。THE BACK HORN史を代表するに相応しい昨年リリースの名盤『リヴスコール』に4人がこめた情熱と祈りが、真夏の祝祭空間に雄大に花開いていく。感動的な風景だ。

「9月にB面集、あとニュー・シングルが出ます! その新曲を聴いてください!」という山田のコールに導かれて披露されたのは、9月18日にシングルとしてリリースされる新曲“バトルイマ”。 ♪ウォオオオーオオーオーという勇壮なコーラスのフレーズと、「今」という名の戦場を邁進する覚悟をそのまま焼きつけたような力強いサウンドが、LAKE STAGEにさらなる熱量を吹き込んでいく。さらに“コバルトブルー”が炸裂。 涼しい風が吹くひたちなかで、全身汗まみれで歌とロックの化身のように激しく絶唱を突き上げる山田。その姿がオーディエンスの心のタガを外して熱狂の坩堝へ叩き込み、そんな会場の狂騒感が4人の音と魂をさらにたぎらせていくーー全7曲の中にTHE BACK HORNの「いままで」と「今」と「これから」を凝縮してみせた、最高のアクトだった。(高橋智樹)





この3日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013」は9月上旬発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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【THE BACK HORN】過去の ROCK IN JAPAN FESTIVAL クイックレポート