coldrain | ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013 | クイックレポート

あたり一面の曇り空をも漆黒のラウド・ロックの舞台装置へと塗り替える“To Be Alive”の轟音ーーLAKE STAGE二番目の登場はcoldrain！　Y.K.C（G）＆Sugi（G）の繰り出す超硬質ギター・サウンドとRxYxO（B）＆katsuma（Dr）の熾烈なビートの中、Masato（Vo）の絶唱とデス・スクリームが身体をびりびりと震わせる！　先月骨折した右足にギプスをはめた姿ながら、エネルギッシュにオーディエンスの魂を揺さぶり、「力を貸してくれ！」と会場一丸のクラップとシンガロングを呼び起こしていく。“No Escape”の真摯な世界観が、フェスの祝祭感のパワフルな原動力となっていくのも、coldrainの至上の楽曲と不屈のメロディがあればこそだーーということを、LAKE STAGEの熱気が何よりリアルに物語っている。

「準備はできてますか、ROCK IN JAPAN！　思う存分楽しんでいってください！」というMasatoのコールから“Final Destination”、そして「二言歌ってくれ！　『wake up』！『stand up』！」というコールから、最新アルバム『THE REVELATION』の“Voiceless”へ。ハード・エッジなアンサンブルが狂騒感と高揚感の彼方めがけて疾走し、「wake up」「stand up」の熱いシンガロングがLAKE STAGE狭しと響き渡る。「はじめましての人も多いと思います！　初めての出会いがいっぱいある場所だから、耳と心を使って、新しい音楽に触れて、最高の思い出を作って帰ってください！」というメッセージを挟んで、さらに『THE REVELATION』からもう1曲“The War Is On”を披露。シリアス＆ヘヴィなサウンドスケープと、麗しのメロディをどこまでも熱く燃え上がらせるMasatoのヴォーカルが、今この瞬間の歓喜の手応えを細胞のひとつひとつにまで刻み込んでくれる。

LAKE STAGE一丸のヘッドバンギングとともに激しく鳴り渡った“Die Tomorrow”からライブは一気にクライマックスへ！　巨大な銃弾の如きヘヴィ・サウンドが疾駆する“Six Feet Under”に続いて、「まだいけるか！　ネクスト・イズ・ザ・ラスト・ソング！　ライブハウスで待ってます！」のMasatoのコールから流れ込んだのは、『THE REVELATION』のタイトル・ナンバー“The Revelation”。これぞラウド・ロックと言うべき強度と輝度に満ちた音が、強烈な余韻とともにいつまでも胸に残った。（高橋智樹）