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最終日GRASS STAGEは折り返し地点に差し掛かり、ここでステージに立つのは本日のラインナップ中もっとも飛び道具的な要素が強い、むしろ率先してそのイスを狙っているフシすらあるグループ魂だ。オープニングSEには、いきなりきた、暴動(G)a.k.a. 宮藤官九郎が脚本を手掛ける朝の連ドラ『あまちゃん』のオープニングテーマ曲を配置し、港カヲル(46歳)が海女さんのコスチュームで飛び込んでくる。もうこの辺りからして抜け目ない。「女は、ウニよりも、クンニの方が好きなのであった。なぜなら、ウニってクセありますよね?」の暴言、「ただの水じゃないぞ、砂糖水だ!」と喚きながらの水鉄砲乱射、「おら、ひたちなかが好きだー!!」「くるりの岸田さんのメガネ穫ったどー!!」と便乗ネタも振りまき、「おっぱい元気!?」のお約束コール&レスポンスと、ひとしきり笑かした後に「ジジイども早く出てこい!」とメンバーを呼び込んで、ようやく演奏がスタートする。

“男、腐りかけ~モテる努力をしないでモテたい節”のメドレーをダンス混じりに叩き付け、早くも盛大なコーラスを巻く“君にジュースを買ってあげる♥”と、いきなり人気曲を連打するので少し心配になってしまう。「あのさあ、7月24日に配信した“病み上がり”って曲、ダウンロードしてくれた人は、ちょっと手挙げて。……うわあ、引くわあ」「じゃあいいから、今して。タオルの方が売れてるんだよ!」と躓きながらもその“病み上がり”を披露し、要領の良いオーディエンスたちも皆、腕を振って食らいついてくれる。《フラフラ♪》のコーラスで無闇に盛り上がるのにこのタイトルである。「うざい! メールの件名に何の脈絡もなく、じぇじぇじぇって書くのうざい!(破壊・Vo)」「その件名にメール返すじゃん。何度も返しているうちに、Re:Re:Re:じぇじぇじぇ、になるの(暴動)」とか何とかやり合っているうちに、カヲルは女子高生のコスプレで「お兄ちゃん!」と自らのスカートをめくりながら再登場し、“High School”へと傾れ込んでゆく。

カヲルの故郷・福島県いわき市にちなんだ“いわきアンモナイト音頭 ~いわき兄弟~”に踊り、バイト君(大道具)によるブルース・ハープがけたたましく吹き鳴らされる“IN”、いよいよ持ち時間が気になりながらも(自業自得である)『ユニコーン・カバーズ』に提供した“服部”では「服部以外の名前は言うな!」「中村屋!」「越後製菓!」と収拾が付かないまま、無理矢理COMPLEX“BE MY BABY”のギター・イントロで歌う“ペニスJAPAN”に繋げてしまう。カオスもここまで来ると、本気で感心してしまいそうだ。トドメの一撃に“I was PUNK!! ~グループ魂にあっちゃん(NEW ROTE'KA)は?~”を放ち、カヲルは「おつかれさまでございました。この後はお待ちかね、the HIATUS改め、JAYWALKの登場です!」と、今回も勝手に改めて去るのだった。(小池宏和)





この3日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013」は9月上旬発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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【グループ魂】過去の ROCK IN JAPAN FESTIVAL クイックレポート