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どれだけ数多くのオーディエンスが集まろうと、この人の歌声はすべての人々の胸元ど真ん中に投げ込まれることだろう。本人含め、総勢5名のバンド編成で繰り広げられるトータス松本のパフォーマンスがスタートだ。「イェーッ!!  こんなにたくさん集まってくれてありがとう! 最後まで楽しんでってな! ひたちなかーっっ!!」と声を上げてカウントを取る、ピンクのシャツと金髪のコントラストが目に鮮やかなトータスである。まずは、ソウルフルな関西弁ヴォーカルの節回しで大振りなハンドクラップを誘う“笑ってみ”を切り出し、続いて自らギターを手にすると、ウルフルズの“かわいいひと”を披露。《ヒマはないけど いつかまた/ひたちなかでもいきませんか》と歌詞を替えて歓声を誘う遊び心も最高。そして高らかに響き渡る《イェーイ》!! ただの《イェーイ》じゃない。トータス松本がいきなり歌い出す《イェーイ》と言えば、そりゃあ“バンザイ ~好きでよかった~”だろう。見事な好反応で沸き上がるオーディエンスもさすがだ。

「今日はあれやね、まだ涼しいね。去年はメチャクチャ暑かったわ。去年、来てくれた? ありがとう!」「俺も今年47歳、去年46歳やけど、命がけでフェス出てるわ。でも、必ずしも若さだけじゃないぞ? おっさんにはおっさんの、アレがあるし(笑) 君らも若さを過信してると、倒れるぞ? ちゃんと水分補給してな。俺なんかめっちゃ慎重やもん。10年前より健康やもん。今日は、玉置さんも無事、来てるらしいし。まだまだLAKE、盛り上がっていくぞ!」と、もんの凄い説得力で語りかけてくれる。そして次に演奏されたのは近年のシングル曲“ブランコ”。じわりと胸に染み入るナンバーだ。歌うテーマは基本的に昔から変わらないけれど、やはり楽曲と歌の説得力もまた、キャリアの深みを背負っていて素晴らしい。そしてまたもやウルフルズ・ナンバー、“サムライソウル”へと繋げてゆく。

クライマックスは、キラキラと光を放ちながら疾走するロック・ナンバー“明星”に感謝の思いを奔放に迸らせ、「最後の曲いくぞー! 盛り上がるやついくぞー!」と盤石の態勢で臨むのは“ガッツだぜ!!”という大サービス・セットだ。当然の一斉ジャンプ&コールを巻き起こす貫禄のパフォーマンスで、不朽不滅のソウル・マンは、その存在感をこれでもかと見せつけてくれた。(小池宏和)






この3日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013」は9月上旬発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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【トータス松本】過去の ROCK IN JAPAN FESTIVAL クイックレポート