The Mirraz | ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013 | クイックレポート

『ROCK IN JAPAN FES. 2013』最終日・PARK STAGEの幕を切って落とすのはThe Mirraz！　グループ魂“君にジュースを買ってあげる♥”をSEに意気揚々と登場、挨拶代わりに“check it out! check it out! check it out! check it out!”をぶっ放してオーディエンスの熱気とエモーションをレッドゾーンへ叩き込むと、そのまま最新ミニアルバム『夏を好きになるための6の法則』のリード・ナンバー“真夏の屯田兵〜yeah! yeah! yeah!〜”で超高気圧的な開放感でPARK STAGEをがっちり包んでみせる！　畠山承平（Vo・G）の速射砲のような言葉のひとつひとつが快楽のど真ん中を撃ち抜き、佐藤真彦（G）・中島ケイゾー（B）と一丸となって放射するダイレクトなロックンロール・サウンドが身体と心をびりびり震わせる。空模様こそ曇りだが、ここPARK STAGEは灼熱の祝祭感の真っ只中。続く“僕はスーパーマン”の《なんだか最近不感症なんだ　なんでもかんでもめんどくさいや》というサビを最高の多幸感に満ちたフレーズとして響かせるあたり、まさにThe Mirrazマジックの真骨頂だ。

「今日はグループ魂と同じ日ですげえ嬉しいんだけど！　前にグループ魂と一緒になった時に、破壊さんに『SEで使っていいよ』って許諾もらってるんで、使わしてもらいました(笑)。ありがとう！」という畠山のMCを挟んで、今年2月のメジャー初アルバム『選ばれてここに来たんじゃなく、選んでここに来たんだ』から“スーパーフレア”を叩きつけてPARK STAGEをでっかく揺らす！　“シスター”のクリアなギター・サウンドが描く清冽なメランコリアの風景。“CANのジャケットのモンスターみたいのが現れて世界壊しちゃえばいい”が生み出す爽快なカオス……1曲ごとにアガりまくるステージが雲間をこじ開けたのか、『夏を好きになるための6の法則』からもう1曲“名曲”を披露する頃にはあたり一面目映い陽光に包まれている。

「超楽しい！　ありがとう！　でも次で最後！　ライブ遊び来て！」という畠山の言葉からなだれ込んだラスト・ナンバーは“僕らは”。《愛がないと泣いて耐えてないで踊り続けよう　僕らは》という歌そのままに、ビートに身体も心も預けて踊り回るオーディエンス――脇目も振らず、プリミティヴで純粋な衝動とともにロックンロールのその先へと突き進むThe Mirrazそのもののような、最高のステージだった。（高橋智樹）