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NUBO、KANA-BOON、MY FIRST STORYと燃え盛るような熱戦が繰り広げられてきたWINGのムードを一変させたのが、4番手として登場したフィメールシンガー・lukiだ。オープニングナンバー“舟で待つ”のドリーミィで幻想的な音像と共に、lukiの囁くような優しい歌声が一服の清涼剤のように場内を満たしていく。「こんにちは、lukiと申します。足を止めていただいてありがとうございます。一生懸命がんばります。お気に召していただけたらうれしいです。それでは、次の曲をやります」と丁寧に語りかけ、続く“スイッチ”では、オーディエンス一人一人を包容するように熱唱。どこか超然としたウィスパーヴォイスに誰もがうっとりと聴き惚れている。

中盤には、「ここからはアコースティックでやりたいと思います。最近作ったこの曲を……」と“石鹸は薔薇の匂い”のブルージィなギター・バッキングに乗せて、lukiは彼女のもうひとつの武器であるブルース・ハープを取り出して高らかにプレイ。続く“ホ短調 深淵のゆらぎ”ではより激しい演奏でオーディエンスを魅了する。メンバー紹介に続いて鳴らされた“世界は変えなくていい”では、《私を置いて行かないで 行かないで》と切実な歌声を響かせ、ラストは「毎日いろんなニュースがあって、哀しいことや悔しいこと、嫌なこともあるけれど、まだ先はあると、希望を持って生きたいと思うようになりました」と赤裸々な胸中を語って、今年6月発表の3rdミニ・アルバム『パープル』の最初を飾る“まだ間に合うから”を披露。ここでlukiはこれまでとガラリと歌唱法を変え、豊かな声量で力強いヴォーカルを響かせてみせるのだ。虹色のプリズムを放つようなアンサンブルと共に眩いばかりの光でWINGを満たした、実に感動的なフィナーレだった。(奥村明裕)





この3日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013」は9月上旬発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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【luki】過去の ROCK IN JAPAN FESTIVAL クイックレポート