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ファンファーレ風のSEに乗って、まずMCU、そしてLITTLEがゆっくりと登場。1曲目からMCUは貫録たっぷりの歩調でステージを徘徊。そしてLITTLEは不敵にサングラスをかけている。自らのペースで白昼堂々DJ BOOTHをあっという間に掌握してしまうのは、さすがに時代を作った二人ならでは。続く、2曲目“夢の中へ”は、夢の中で君と会えたら……という妄想爆発ソングで歌詞が実に刺激的。しかし、危険な香りで周囲を煙に巻くのは、実はここまで。そこから先は、新曲含めULのULらしさが存分に発揮された、真夏の太陽の下、ふと吹き込んだ涼風を思わせる時間になった。

MCUによる簡潔なメンバー紹介を挟んで始まった3曲目からは、曲のテンポ感、そして曲調が一変。ここからはULの何たるかを過不足なく見せていこうとする実にストイックな展開に入っていく。3曲目“寄り添う”は繊細なメロディを持ったラヴソング、続くはタイトル通りに望郷を歌った“HOME TOWN”……などなど、憂いの滲んだメロディーで茜色の風景を描いていく2人。楽曲のストレートさだけでなく、オーディエンスを見つめるふたりのまっすぐな瞳とも相まって、昼一番の暑い時間であるにも拘らず、DJ BOOTHはどこかセンチメンタルな空気が満ちる空間となった。

オフィシャルサイトで彼等はこの日、KREVAのプロデュースによる新曲“夏歌詩”を初披露することを発表しており、そんな場内の期待感をかわすかのように2人はステージを繰り広げていったのだが、遂にその新曲が最後の最後に登場。MCUの「新曲を今から初披露します。お待たせしました。“夏歌詩”(なつかし)といいます」という挨拶とともに始まった楽曲は、冒頭からオーディエンス全員のハンドクラップが場内を満たすなか、叙情的なメロディが胸に迫ってくる。サマー・ソングでありながら、タイトルどおりどこか懐かしい響きも携えた楽曲は、フェス最終日にハマり過ぎていたと思う。(小池清彦)





この3日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013」は9月上旬発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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【UL】過去の ROCK IN JAPAN FESTIVAL クイックレポート