“The Planet Hope”のハイパー&ハイブリッドなギター・サウンドとタイトなダンス・ビートが、開演早々PARK STAGEをがっつり揺らし、木幡太郎(G・Vo・Syn・Sampler)/稲見喜彦(B・Vo・Syn・Sampler)/長谷川正法(Dr・Perc・Sampler・Cho)の3人パーカッション乱れ打ち大会が観る者すべての魂を震わせていく! 昨年のWING TENTから今回はここ、復活PARK STAGEに場所を移しての出演となるavengers in sci-fi。その前の2009年&2010年にもPARK STAGEに登場しているが、“Universe Universe”のコズミック・ロック・サウンドと晴れやかなコーラスがひたちなかの空を音の銀河に塗り替える無上の快感といい、やはり「野外のアベンズ」は格別の開放感と高揚感を与えてくれる。6月には「過去3年のライブ演奏回数上位曲」をベスト・アルバム『Selected Ancient Works 2006-2013』をリリースしたばかりのアベンズ、その中でもさらに歓喜とダイナミクスを高純度凝縮したようなセットリストが、オーディエンスの身体と心を悦楽の彼方へと解き放っていく。
そして、「PARK STAGE! ありがとう! よく来たね! いい趣味してるよ!」という木幡の言葉とともになだれ込んだのは、その『Selected Ancient Works 2006-2013』に収録されている新曲“Crusaders”。シューゲイザー的サウンドとスロウなグルーヴから滲み出す壮大なサイケデリアが、やがて3人の極彩色コーラスとともに、7分以上かけてスペース・オペラ交響曲的な風景を描き出していく――アベンズの「今」と「これから」の扉を大きく開け放った“Crusaders”が、PARK STAGE丸ごとイマジネーションの宇宙旅行へと導いてみせた。最高の瞬間だ。
そして、クライマックスへ向けてアベンズのダンス・ビートはさらにヒート・アップ! 清冽な狂騒空間のラストを飾ったのは“Yang 2”! アグレッシヴなサウンドとともに鳴り響いた《マホロワールド マホロワールド まほろなままピュア》のフレーズが、高らかなシンガロングと熱いダンスを巻き起こしていく――一点の曇りもない多幸感が今、この場所には確かに満ちあふれていた。(高橋智樹)
この3日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013」は9月上旬発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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