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2日目の正午を回り、SKY STAGEはいよいよトップの出演アーティストを迎える。登場ジングルを待たず、そそくさと位置に付いて、集まったオーディエンスをどよめかせるのはアルカラの4人である。あらためてジングルが鳴り響くと、間を置かず4人で豪快な音出しを一発。稲村太佑(Vocal&Guitar)は「日本で一番早い夏フェスやから、最初から飛ばしてくぞマクハリー!!」と呼び掛けるのだった。

「あの海のように波打って、このSKY STAGEのように空高く、そしてアブノーマルに盛り上がろうぜ!」と繰り出されるのは“アブノーマルが足りない”だ。田原和憲(Guitar)や下上貴弘(Bass)は激しく身を捩らせて勢いに乗ったままサウンドを放ち、エモーショナルなハーモニーを膨らませる。そして疋田武史(Drums)のビートが更に加速し、浜辺のフィールドを狂騒空間へと塗り替えるのだった。



“愚痴ばっかりのローレロレロ”で分厚い轟音を振り回す展開とドラマ性は、まさに凄絶そのもの。ブルーハーツの替え歌で「栄光に向かって走る〜♪ あの列車には〜乗〜れ〜な〜い〜♪ ロック界の奇行師アルカラです!」と改めて名乗りを上げ、JAPAN JAM BEACH 2015でスペシャルなセッションを繰り広げる他のアーティストたちを羨む稲村。「なので、アルカラもセッション・ゲストを勝手に用意してきました! cinema staff、辻 友貴ー!! お、辻、アルカラ! もっと長く言うとお通じアルカラでーす!」と頼もしい飛び入りゲスト=辻を加え、アルカラのマスコット=くだけねこの着ぐるみも登場する“くだけねこのうた”だ。アルカラの変態性と辻のギターの変態性が、最高の化学反応を起こしてくれる。



そして観客が喝采とともに辻&くだけねこを見送ると、その後もユーモラスなビーチ仕様パフォーマンスが展開。最後には「みんなちょっとずつ強くなって、また俺たちと会おうぜ!」と“ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト”を繰り出し、結局はこのビーチでも笑いを振り撒きつつ、感動を攫ってしまうアルカラであった。(小池宏和)




この3日間を「ROCKIN’ON JAPAN 7月号(5/30発売)」にてレポートします。お楽しみに!

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アルカラ
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