ステージ上に現れた谷口鮪(Vo./Gt.)、古賀隼斗(Gt.)、飯田祐馬(Ba.)、小泉貴裕(Dr.)を出迎えた観客は、早くも踊りだしそうなくらいに元気いっぱい。そして“タイムアウト”がスタートすると、フィールド全体でたくさんの人々が手拍子をしながら無我夢中で飛び跳ねる。誇張でもなんでもなく、地面がグラグラ揺らいでビックリ! 続いて“ウォーリーヒーロー”と“結晶星”も飛び出し、誰も彼もが早くもすっかり汗だくだ。しかし、海から吹いてくる風を浴びながら、とても心地好さそうな様子である。
「KANA-BOONです。よろしく! 風でセットした髪の毛が……」、やたらと髪型を気にする谷口。すると他のメンバーから「セットしてた?」という突っ込みが入る(※メンバーたちは谷口のモジャモジャ気味の髪型をよくネタにしている)。「おしゃれパーマや!」と心外そうに言い返した彼は、プラスチック製の容器を取り出した。「日焼け心配じゃない? こんな日は出来れば焼きたくないですよね? バンドマンもそうでして。そんな時に欠かせないのが……」と腕に塗り始めたのは、日焼け止めのアネッサ?……となれば、当然ながら次の曲は資生堂アネッサのCMソングとしてお馴染みの“なんでもねだり”である。爽やかな夕方の日差しを浴びながら聴くこの曲の気持ちよさは格別であった。
“1.2. step to you”と“盛者必衰の理、お断り”を経て、再び迎えたインターバル。
「JAPAN JAM BEACHやから、みんなビキニやと思ってた」(谷口)
「俺もビキニで来ようと思ってた」(飯田)
「ビキニを着て来ないとダメというルールを作ればいいかも」(谷口)
「それだとビキニの男しか集まらないと思う」(飯田)
……谷口の発言もなかなかクレイジーだが、飯田も負けずにトボケていたMCが和やかな笑いを誘い、いよいよライヴは終盤へ。“フルドライブ”が飛び出し、全ての観客がさながらダンスの申し子となって歓声を上げる。そして、ラストに届けられたのは“シルエット”。どこかノスタルジーを誘うメロディが、我々をさらなる興奮へと巻き込んでいった。感無量! 「KANA-BOONのライヴは猛烈に楽しい」という素敵な事実を、改めて噛みしめた。(田中大)
この3日間を「ROCKIN’ON JAPAN 7月号(5/30発売)」にてレポートします。お楽しみに!
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KANA-BOON