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3日間にわたって熱演が繰り広げられてきたJAPAN JAM BEACH 2015、ここSEASIDE STAGEのトリを飾るのはゲスの極み乙女。! サウンドチェックで演奏した“餅ガール”“星降る夜に花束を”の時点からオーディエンスを踊り回らせていた川谷絵音(Vo/Gt)/ちゃんMARI(Key)/休日課長(Ba)/ほな・いこか(Dr)。本番開演と同時に“猟奇的なキスを私にして”の鮮烈なアンサンブルであっさりフィールド一面ダンス天国に塗り替え、クラップとシンガロングの輪を生み出していく。そのまま“デジタルモグラ”のファンキーなビートでビーチを心地好く揺らした後、4月22日にリリースされたばかりの最新シングル曲“私以外私じゃないの”へ。ほな・いこかのタイトなドラム&休日課長の骨太なベースライン、ちゃんMARIの華麗なキーボードワーク&川谷の緻密なギター・フレーズ……4人の卓越したテクニックと才気が妖しく美しく絡み合いながら、アヴァンギャルドな祝祭の風景を繰り広げていく。




「このステージのトリでございます! この後に[Alexandros]ありますけど……僕らで全力を使ってください!」という川谷のMCを経て、“パラレルスペック(funky ver.)”のメロディと音像が夜景を美しく彩っていく。プログレッシヴ・ロック顔負けの複雑な展開を、いとも鮮やかに鼓膜と心に滑り込ませてくるゲスの極み乙女。の真髄を全開放したようなプレイのひとつひとつが、シビアに描き上げられたポップ・アートのように、マジカルに眩しく感覚を支配していく。ゲス乙女。出演回の『しゃべくり007』がちょうど前日に放送されたばかりということで、“ユレルカレル”後に飛び出したちゃんMARIの挨拶代わりの「コポゥ!」コールに続けて、「ヌプゥ!」とチュートリアル・徳井義実のお株を奪って(?)返す川谷に、会場に笑いが広がる。

課長 「幕張だといろいろ思い出すよね」
川谷 「元カノとキスしたんでしょ? 幕張の海岸で」
課長 「カップルの人はいっぱいキスして帰ったらいいと思うよ!」
いこか 「……ああ、すごい寒くなった!(身震い)」

そんなトークに続いて、6月17日リリースの“ロマンスがありあまる”をいち早く披露。キーボードも奏でながら超絶ギター・フレーズを弾きまくる川谷。ピアノ越しに流れるようなグルーヴ感を生み出していくちゃんMARI。ポップ・ミュージックの最前線で脚光を浴びながら、音楽面で日々その鋭さと輝きを増している4人の「今」が凝縮された珠玉のナンバーが、観客を驚きと感激で包んでいく。「ドレスを?」「脱げ!」のコール&レスポンスから雪崩れ込んだ“ドレスを脱げ”のスリリングな爆演で熱いダンスとシンガロングを呼び起こし、「テレビ出てますけど、本業こっちですから。ロックバンドなんで! 最後は一緒に盛り上がっていきましょう!」「ゲスの極み乙女。と一緒に遊びませんか!」の川谷のコールから“アソビ”で♪パラリラ、パラリラの大合唱でフィールドを埋め尽くして本編終了。さらにアンコールの“キラーボール”で巻き起こしたダンスの熱量でSEASIDE STAGE激震! 「JAPAN JAM、最高!」という川谷の高らかなシャウトが、夜風とともに幕張の浜辺を爽快に吹き抜けていった。(高橋智樹)




この3日間を「ROCKIN’ON JAPAN 7月号(5/30発売)」にてレポートします。お楽しみに!

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ゲスの極み乙女
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