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登場SEと共にオーディエンスの大歓声が上がるSKY STAGE。先日ライヴ中に負傷したROTTENGRAFFTYのNOBUYA(VOCAL)は右足に痛ましいギブスを巻き、車椅子に乗って姿を見せる。「骨折」という大きな説明書きが、親切というか何というか。立ち上がって松葉杖を振り、一面のオーディエンスを指し示すと「俺たちが、ROTTENGRAFFTYだーっ!!」と強烈なトーンで名乗りを上げる。そして、KAZUOMI (GUITAR / Programming)と侑威地(BASS)がヘヴィなリフを繰り出し、昨年結成15年を迎えたバンドがその道程と未来に思いを馳せる熱いシングル曲“世界の終わり”からパフォーマンスをスタートだ。

「JAPAN JAM BEACHの注意事項その1! 痴漢は絶対にやめてください! 好きな女ができたら、すぐにナンパしてください! その2! 足は絶対に骨折しないでください! カッコ悪いぞ! その3! あとはお前らに任せたから、好きなようにやれーっ!!」とNOBUYAが告げ、タイトにして豪快な“THIS WORLD”へと向かう。一方、N∀OKI(VOCAL)は野太い歌声を全開にして“響く都”を歌いながら「お前ら音楽好きかーっ!?」とオーディエンスに問いかけ、ときにオフマイクでも煽りながら「響く都! 10-FEET! 響く都! JAPAN JAM!」とコール&レスポンスを巻き起こしてしまうのだった。

“STAY REAL”の後、「狂ったダンスを見せてくれよ!」と華々しいエレクトロニック・サウンドを纏って“D.A.N.C.E.”が繰り出される。しゃがみ込んだ姿勢から一斉ジャンプも敢行するのだが、その音が鳴り止むのを待たず、地元・京都の盟友=10-FEETの3人がステージに踏み込んでしまった。NAOKI(Ba./Vo.)は肩を支えられて歩いており、「出てくるの早いわ! お前元気やんけ!」と突っ込まれるような悪ノリ具合だ。




「なんだやんのかお前」(N∀OKI)「なに! すべての拳を受け止めて……!」(TAKUMA/Vo./Gt.)とじゃれ合ったり、「TAKUMAね、荒吐で骨折した後すぐに、お前大丈夫かって電話くれたんですよ」(NOBUYA)と友情ネタが明かされたりしつつ、HIROSHI(DRUMS)+KOUICHI(Dr./Cho.)によるツイン・ドラム編成の合体バンドで披露されたのは10-FEETの“その向こうへ”だ。これだけでも当然の大盛り上がりなのだが、最後にはKOUICHIがゴールドの全身タイツ姿で歌い出す“金色グラフティー”をドロップ。楽曲が夕暮れのビーチにも映える、最高のフィナーレだ。大喝采を浴び、10-FEETのNAOKIが車椅子を押しながら、NOBUYAは手を振って去るのだった。(小池宏和)



この3日間を「ROCKIN’ON JAPAN 7月号(5/30発売)」にてレポートします。お楽しみに!

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ROTTENGRAFFTY
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