【知りたい】PENGUIN RESEARCHが秘めるとてつもないポテンシャルについて

「いま最もライブが観たいバンド」として、じわじわと音楽業界に殴り込みをかけつつあるPENGUIN RESEARCH

ポップな名前だし、バンドロゴもその名の通りペンギンだしで、ちょっと偏見の目で見られてしまうかもしれない。

しかし実態は、とてつもないポテンシャルを持ったロックバンドだ。

2017年~2018年のワンマンライブは全てチケットソールドアウト。
そして先日、夏に日比谷野音にて自身初の野外ワンマンを開催することも発表。
バンド史上最大キャパとなったツアーファイナル・Zepp DiverCity TOKYO公演も完売で迎えたその日に、だ。

僭越ながら、このバンドのライブを、満杯になったZepp DiverCity TOKYOで初めて観た。楽曲自体は聴いていたし、ライブが盛況ということも知っていた。
だから正直、どんなものか観てみたいというくらいの気持ちでライブを観に行った。
それが浅はかだった。

生田鷹司(Vo)
堀江晶太(B・COMPOSER)
バンドのコンポーザーでもある堀江晶太(B・COMPOSER)による楽曲は、ボカロP・kemuとしての側面も持ち合わせ、端的に言えば難しい楽曲が多い。その楽曲を、生田鷹司(Vo)は、常にマックスの状態で歌い切る。例えば、フィギュアスケートの選手にとって難易度が高い4回転ジャンプ、あれを常に完璧に跳んでいるような、しかも抜群の安定感で連発するような、さらに後半に持ってきたキラーチューンでは、より難易度の高いジャンプを決めてみせるような――見ていてそんな感覚を覚える。ハイトーンで、ライブで聴く側としては喉が心配になるが、そんな心配する必要もないくらいぶれない歌声に、終始圧倒されまくりだった。

神田ジョン(G)
柴﨑洋輔(Key)
新保恵大(Dr)
そして、神田ジョン(G)、柴﨑洋輔(Key)、新保恵大(Dr)と、さまざまなアーティストのサポートに参加している、実績が確かなミュージシャンたちが、堀江とともに重く厚いバンドサウンドを鳴らし、前述した抜群な安定感を誇るボーカルを底支えしている。
その、ハイクオリティなボーカル&バンドサウンドの相乗効果により、まだ活動して2~3年というキャリアにもかかわらず、大物アーティストに負けず劣らずなパフォーマンスを魅せる。チケットがソールドアウト=ライブが観たいアーティストというのも頷ける。

だから、軽い気持ちで観に行ってしまった自分が少し恥ずかしくなってしまった。
どんなものか……とかそんなもんじゃなかった。
クオリティの高さに、ビリビリと感じるものがあった。
夏の野音ワンマンが決まり、今回の会場よりさらにキャパが大きくなる。
きっとまたソールドアウトするのだろう。
だって野外で観たら、きっともっとすごいライブになると思う。

そして、もっともっと大きな会場でやっていく姿が目に浮かぶ。それくらいのエネルギーを感じる。
そんなバンド、PENGUIN RESEARCHという底知れないポテンシャルを持ったバンドから、目が離せなくなってしまった。(中川志織)