【知りたい】エレファントカシマシがスピッツ&Mr.Childrenと今、競演することのあまりにも大きな意味とは?

【知りたい】エレファントカシマシがスピッツ&Mr.Childrenと今、競演することのあまりにも大きな意味とは? - エレファントカシマシエレファントカシマシ
いよいよ3月18日(日)の開催も目前に迫った、エレファントカシマシスピッツMr.Children初の競演=「30th ANNIVERSARY TOUR “THE FIGHTING MAN” SPECIAL ド・ド・ドーンと集結!!〜夢の競演〜」。さいたまスーパーアリーナを舞台に実現する今回の3組の競演は、90年代以降のロックシーンを象徴する3つの道筋が、かつてないほどのスケール感と密度で邂逅する名場面の宝庫となるはずだ。
その奇跡の一夜がこの時代に実現することが重要なのは、珠玉の音楽で時代を築いてきた3組のいずれも、今なお「黄金期を更新し続けること」の凄味を身をもって証明しているバンドだから――であることは言うまでもない。

「主催バンド」エレファントカシマシと「ゲスト」であるスピッツ&Mr.Children。音楽的にも世界観的にもそれぞれまるで異なるキャリアを築きつつも、「時代に作用するロックであること」、「時代を象徴する普遍性を持った『歌』であること」を、長年にわたって音楽シーンの最前線で体現し続けてきたバンドだ。その在り方は、彼ら3組がいずれもアルバムアーティストであると同時に「シングル重視型」の活動を展開してきたことからも十分に窺える。
そして――この3組について考える際、本稿で改めて注目しておきたいのは「シングルアーティストとしてのエレファントカシマシ」という点だ。

Mr.Childrenは1992年の1stシングル『君がいた夏』から今年1月の配信限定シングル『here comes my love』までシングル44作品、スピッツは1991年の『ヒバリのこころ』から最新シングル『みなと』までCD・配信合わせて41作品をリリースしている。そして――1988年のデビューからちょうど30周年を迎えているエレファントカシマシは、昨年発売された『RESTART/今を歌え』までシングル50枚、配信限定シングル含め実に51作品を発表している。

もちろん、この3組はデビューからの期間も異なるので、単純に作品タイトル数だけの比較は意味を持たない。だが、たとえばエレファントカシマシがユニバーサルに移籍した後の2007年以降という期間に限って見ると、Mr.Children:15作品、スピッツ:10作品に対して、エレファントカシマシは17作品、と最もハイペースにシングルを発表していることがわかる。

「絶対に、シングルっていうものは勝負していかないといけないですね。売れる・売れないは別として、出す意味っていうのはもう絶対にあるんだなあっていう。で、それは絶対に一番いい曲を出さなきゃ意味がないんだなって思ってます。『いい曲』っていうのは、『どの曲もいい曲だ』っていうことじゃなくて、自分たちが持ってるものの一番いいダイジェスト、やっぱり自分たちの一番いいところを入れるもんだって」


かつて宮本浩次は『Destiny』(2014年)リリース時、シングルへのこだわりについてそんなふうに語っていた(単行本『俺たちの明日ーエレファントカシマシの軌跡 下巻』参照)。
1994年5月のアルバム『東京の空』発売を最後に、当時の所属レーベル=エピックとの契約が終了。Mr.Childrenが同年6月発売の“innocent world”で、翌1995年にはスピッツが“ロビンソン”で大ブレイクを果たす中、「ロックバンドとして時代を代表するヒット曲を送り出すこと」への探究心を高ぶらせていたことを、宮本は「その時に、『俺はMr.Childrenになるんだ!』と思ったんですね」(『俺たちの明日ーエレファントカシマシの軌跡 上巻』)という言葉で振り返ってもいる。

次のページ自らのターニングポイントとなったMr.Childrenとスピッツの存在について、宮本はこう語っていた
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